児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

おもしろ科学質問箱

たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 35」

鼻の穴は、空気を身体の中にすいこむための入り口の役目をしています。空気の中には、ほこりやばい菌など、いろいろなゴミがまじっているので、なんでもそのまま吸いこんでしまうと、病気の原因にもなります。 そのため、空気を吸いこむときには、ゴミをできるだけ少なくしてから、肺に送りこまなくてはなりません。人間の身体はよくできていて、まず、鼻の中にあるたくさんの鼻毛が大きなゴミが入りこむのをふせぎ、鼻の中のしめった粘膜が小さなゴミやほこりをすいとることで、空気をきれいにしています。

ときには、この小さなゴミが鼻の粘膜にある神経(しんけい)を刺激することがあります。 くしゃみは、「鼻の粘膜にある神経が、粘膜についたゴミやのどについたゴミを、勢いよく吹きだす行動」で、人間の反射作用のひとつです。くしゃみは、かぜをひいたときのように、鼻の粘膜がはれて興奮しやすくなっていると、ちょっとした刺激でもおこります。また、コショウやトウガラシのような鼻の粘膜をしげきしやすい物が鼻にとびこんでくることが原因でおこったり、視神経が急に、明るい光に刺激されたときにもおこるようです。

大むかしから、くしゃみは特別な意味があると考えられてきました。古代ギリシア人やエジプト人は、未来のできごとを知らせるもの、危険を警告するもので、右にむかってくしゃみをすればよいことがおこり、左をむけば悪いことがおこるといわれていました。ローマ人は、くしゃみは悪霊をおいはらってくれると考えて、だれかがくしゃみをすると「悪霊追放・がんばれ」というようになったといわれています。16世紀にイタリアで疫病がはやったとき、ローマ法皇グレゴリオ13世は、お祈りをとなえるようにというおふれを出しました。欧米人が、くしゃみをした人に「ゴッド・ブレス・ユウ」(あなたに神のめぐみがありますように) という習慣は、このときからしっかり根づいたそうです。

なお、くしゃみのスピードは時速320km、新幹線並みの速さになるので、くしゃみがでそうになったら、手のひらやハンカチで口や鼻をふさぐようにしたいものです。


「12月10日にあった主なできごと」

1896年 ノーベル死去…ダイナマイトを発明したスウェーデンの化学技術者ノーベルが亡くなりました。「人間のためになると思って苦労して発明したものが、人々を不幸にしている」── そう気づいたノーベルは、死ぬ前に遺言を書きました。「財産をスウェーデン科学学士院に寄付するので、そのお金の利子を人類の平和と進歩のためにつくした人に賞として贈ってほしい」。こうしてノーベルの死後5年目の1901年から、遺志にしたがって「ノーベル賞」を贈ることがはじまり、命日であるこの日が授賞式となりました。なお、今年の日本人受賞者はありませんでしたが、昨年は、iPS細胞を作製し再生医療実現に道を開いた山中伸弥が、19人目のノーベル賞(医学生理学賞)を受賞しています。

たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 34」

磁石とは、鉄を引きつる性質を持つ物質のことで、両はしにN極とS極を持ち、N極とN極あるいはS極とS極のように同じ極同士を近づけると反発し、N極とS極を近づけると引合う性質を持っています。S極だけ、あるいはN極だけの磁石はなく、磁石を2つに切っても、4つに切っても、同じ数の磁石になります。

古代ギリシアでは、鉄を引き寄せる石として磁石はすでに知られていました。古い伝説によりますと、マグネスという羊飼いが、持っていた鉄のつえと、はきものの鉄のくぎが、そばにあった黒い石にくっついて動けなくなったことから、磁石が発見されたこと。また、このふしぎな石が小アジアのマグネシアの町でも発見されたことから、「羊飼いのマグネス」「マグネシアの石」が、ヨーロッパのさまざまな言語で磁石をさす言葉「マグネット」の語源になったといわれています。

磁石というものの正体は、まだ完全には解明されていません。有力な説は、「鉄片をつくっている無数の分子は、それぞれが小さな磁石(分子磁石)で、ふつうはこれらが、勝手な方向をむいている。そのため、磁石の性質は、おたがいに打ち消しあって、本来の性質があらわれない。ところが、強い磁気をもつ磁石にふれると、鉄片の分子磁石は、そろって同じ方向を向くために、磁石にくっつく」という理論です。磁石をまっかになるほど熱すると、磁気がなくなってただの鉄になるのは、温度が高くなると分子磁石が混乱して、勝手な方向を向いてしまうためであること。かたい鋼鉄の中では、分子がぎっしりつまっているために、動きにくいために、ふつうの鉄より磁化しにくく、いちど磁化された鋼鉄は、磁気を失いにくいこと。そんな事実も、この理論を裏づけています。

実は、この世にあるすべてのものは、どれも小さな磁石でできていますが、みんなN極とS極がバラバラな方向を向いているので全体としては磁石になりません。いっぽう鉄は、磁石を近づけると、とても小さな磁石が全部同じ方向に向きやすい性質を持っているので、磁石にくっつきやすくなるのだそうです。分子が磁石になる元素は、鉄以外にニッケルやコバルトがありますが、磁化しても弱い磁石にしかなりません。

磁石に対し、近代的な科学の光をあてたのは、エリザベス女王の侍医であったギルバートです。みずから球形の磁石をこしらえ、羅針盤がつねに北をさすのも、「地球そのものが大きな磁石である」ことを証明して見せました。その実験と論証による方法論は、その後の科学に大きな影響を与えました。

今では、工場などで、原料を熱してドロドロにとかしたりまぜたりして、さまざまな磁石が作られています。強い磁力を与えながら冷やしたり、焼きかためたりすれば、原料の中のとても小さな磁石が同じ方向を向いたままになります。さらに、コイルの中に原料を置き、コイルに強い電流を流して磁力を与えたりしながら磁石をこしらえ、さまざまな用途に使用されています。主な磁石の種類、原料、作り方は、次のようなものです。

フェライト磁石…主な原料は酸化鉄で、茶わんなどと同じように原料を焼き固めて作ります。
サマコバ磁石…主な原料はコバルト・サマリウム・鉄で、原料をとかしてまぜあわせてから焼き固めます。*サマリウムは希土類元素の一つ
ラバー磁石…主な原料はゴム・フェライト磁石の粉で、ゴムの中にフェライト磁石の粉をまぜて固めます。


「11月29日にあった主なできごと」

1529年 王陽明死去…儒教の流れをくむ「朱子学」に対し、日常生活の中での実践を通して人の生きるべき道をもとめる「陽明学」という学問の大きな流れを作った王陽明が亡くなりました。

1875年 同志社創立…新島襄らが京都に、キリスト教精神に基づく「良心」を建学精神に掲げ、漢学以外はすべて英語で教育するという「同志社英学校」(現・同志社大学)を創設しました。

1987年 大韓航空機爆破事件…イランのバクダッドから韓国のソウルに向かう航空機が、ミャンマー沖で爆破され、乗員・乗客115人が死亡・行方不明になりました。北朝鮮の工作員金賢姫(キムヒョンヒ)らが実行犯と判明しましたが、北朝鮮は関与を否定しているため、真相は不明のままです。

たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 33」

1日というのは、地球が西から東に自転して1回まわる一定の時間のことです。1日が24時間なのは、そのようにすると便利なので、24時間に決めたためです。

科学者は、遠い星を使って1日を正確にはかることができます。観測所には、恒星時計というのがあって、1日(1恒星日)は、決めた星が子午線(しごせん=地球の赤道に直角に交差するように北極と南極を結ぶ線)を越える瞬間から、同じ子午線をふたたび越える瞬間までをいいます。その時間は、23時間56分4.09秒です。

こんなに細かい時間を1日にしては不便なので、24時間にして1年を365日とし、4年ごとにうるう年をもうけて366日として、その差をできるだけなくすようにしました。

それでも、まだ日付と季節がずれることがわかって、1582年に法王グレゴリオ13世が、まず1582年を10日間短い355日にしました。そして、各世紀の終わりの年は、400で割れる日をのぞいて、うるう年としないことにしました。つまり1700年、1800年、1900年はうるう年でなく、2000年はうるう年となります。この暦は、グレゴリオ暦といって、今では、世界じゅうのほとんどの国がこれを使っています。(一部のひとたちは、宗教上の目的のために、独自の暦を使っています)


「11月21日にあった主なできごと」

1481年 一休死去…形式化した禅宗と僧侶たちを厳しく批判し、世間的な常識に真っ向から対立する奇行と人間味あふれる狂詩で世を風刺した室町時代の名僧・一休が亡くなりました。

1724年 近松門左衛門死去…江戸時代中期に人形浄瑠璃(じょうるり)や歌舞伎の作者として活躍した近松門左衛門が亡くなりました。

たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 32」

X線というのは、1895年にドイツのウィルヘルム・レントゲンによって発見された放射線のことです。レントゲン線ともよばれ、物質を通りぬける性質(透過性)があるために、未知で不思議なものという意味でX(エックス)線と命名されました。

X線は、光と似た電磁気の波で、光とちがうのは、波長(波と波の距離)が光にくらべて1万から100万分の1ほど短いために、光が通りぬけられない物質でもらくらく通りぬけることができます。ところが、X線は骨や歯、特別な物質(バリウムなど)を通すことはできません。そこで、胸の骨を調べるときは、胸にX線をあてて、写真をとります。写真といっても影の写真で、皮膚や筋肉をつきぬけて写真フィルムにあて、現像してできたネガフイルムには、X線の影になった骨が白く浮き上がってみえます。

そのフイルムを見ながら、医師は異常がないかを調べるわけです。医学では、このX線を使って肺結核や骨折のぐあいを調べたり、ガンにX線をあててガン細胞を殺したりします。骨や造影剤を使って消化管や血管、さらにはCT(コンピューター断層撮影)などで、さまざまな内蔵や身体の中の状態を正確に検査することができます。胃のレントゲンでバリウムを飲むのは、そのままでは写らない胃袋を造影剤で映し出すわけです。X線は医学以外にも、工業では金属材料や製品にきずがあるかないかを透視したり、生物学ではX線を生物にあてて変種をつくる研究に、物理学では結晶の構造の研究に使われるなど、人類にとってとてもたいせつなものになっています。

X線は、空気をもとの量の1億分の1までポンプでぬいた「X線管」の中で作られます。管はふつうガラスでつくられ、中には2つの電極(いっぽうにタングステンの針金をまいた陰極、もういっぽうにはターゲットというタングステンのかたまりの陽極)がはいっています。ターゲットと陰極の間に高い電圧をかけると、陰極から出た電子が激しくターゲットにぶつかり、速度が毎秒10万kmから28万kmに達します。すると電子は急に止まり、電子が持っていたエネルギーは熱にかわり、その一部がX線となって、X線管のガラス窓から外に出ます。

なお、X線は放射線の一種なので、被ばくは大丈夫かという心配があります。日本人は、年間に平均2.1ミリシーベルトという放射線をあびているそうです。これに対して、胸部のX線撮影では、0.06~0.3ミリシーベルトの被ばくとなり、胃のレントゲンでは、3~4ミリ(以下シーベルト略)、 腸レントゲン 4~6ミリ、頭部CTで0.5ミリ、腹部CTで3~6ミリの被ばくとなります。放射線量が250ミリ以下は、医学的検査での症状は認められないとされています。でも、不必要な被ばくは避けるに越したことはありません。


「11月7日にあった主なできごと」

1336年 室町幕府始まる…足利尊氏が政治方針を示した「建武式目」を制定し、室町幕府が成立しました。光明天皇(北朝)を立て、政権を握った尊氏は、後醍醐天皇(南朝)を吉野に追いやったため、南北朝が対立することになりました。

1867年 キュリー夫人誕生…ラジュームを発見して夫ピエールと共にノーベル物理学賞をもらい、夫の死後ラジュームの分離に成功してノーベル化学賞をえて、2度もノーベル賞を受賞した女性科学者のマリー・キュリーが生れました。

たまには、子どもたちに身近な科学のおもしろさを、お話ししてあげましょう。「おもしろ科学質問箱 31」

私たちは日常、「熱が高い」「熱が低い」「平熱」といったことを口にしますが、いったい熱ってなんなのでしょう。むかしは、「熱は、熱いものから冷たいものへ流れる、目に見えない液体のようなもの」と考えていました。この空想上の液体は熱素(カロリック)とよばれていました。

今では、水や空気、食物や私たちの身体などは、すべて物体といって、分子や原子と呼ばれる小さな粒(つぶ)でできているということがわかりました。そして、「熱というのは、物体の中の原子や分子がたえず行っている運動」だということがわかっています。

たとえば、「水は、通常(1気圧)の時、摂氏0度以下では氷、0度~100度で液体、100度をこえると気体」になります。固体の氷は、分子がわずかに動いている状態なので、さわるととても冷たく感じます。液体の水は、0度~100度まで温度が高くなるほど分子の運動量が大きくなっていきます。気体の水蒸気になると、分子が活発に動いている状態で、さわるとやけどするほど熱く、大きな熱エネルギーを持っていることがわかります。私たちがよく使う「温度」とは、熱エネルギーの大小を表すためのもので、熱エネルギーが大きいほど高い温度になります。分子の運動するエネルギーが「熱」の正体だからです。

熱は、エネルギーのひとつの形で、熱の量をはかるというのは、エネルギーの量をはかることで、熱量はカロリーという単位で表します。1カロリーというのは、「1グラムの水を摂氏1度だけ上げるのに必要なエネルギーの量」です。


「10月24日にあった主なできごと」

1708年 関孝和死去…江戸時代前期の数学者で、「和算」とよばれる数学の理論を世界的なレベルまで発展させた関孝和が亡くなりました。

1929年 暗黒の木曜日…アメリカのニューヨークにある株式市場で、株が史上最大の暴落をしました。その日が木曜日だったため「暗黒の木曜日」といわれています。5日後にもまた値下がりが続き、わずか2週間ほどで株価が半分以下となって、アメリカ経済は大混乱となりました。多くの人が財産を失い、失業者があふれ、自殺者もでる騒ぎになりました。こうしてアメリカではじまった大恐慌は、全世界をまきこむ「世界恐慌」へつながっていきました。

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