児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

心の子育て論

「ダメな子」「良い子」の育てかた 4

● 不満ばかりいう子にしたいなら

ファミリーレストランなどに家族みんなで行って「これはまずいわね、これならインスタントのほうがまだましだわ」と愚痴をこぼしましょう。服を着るたびに「この服、もうおかしいわ」「あああ、新しい服がほしいわね」と、こぼしてみせなさい。雨降りが続いたら、「もう、いやだわ」「ほんとに、もうくさくさする」と、イライラしましょう。「こんな家に住みたいわね。アパートぐらしなんてつまらないわ」「あんな車がほしいわ、この車ガタガタで、みっともない」なんて、いつもブツブツいうことです。子どもは、たとえ、何不自由のない生活をしていても、いつも不平不満を言う子になってくれます。ほんとうの幸せを知らない、心貧しい人間になってくれます。簡単です。だれにでも、すぐにできます。

○ いつも失敗ばかりする子に

お使いにやれば、買ったものを忘れてきたり、まちがったものを買ってきたりする。台所の手伝いをさせると、きまって食器をこわす。自分ひとりで学校の準備をさせると、きまって忘れ物をしていく。こんな子はよくいるので、頭を悩ませている母親も多いはずです。しかし、失敗するからといって、子どもにやめさせてはいけません。子どもは、失敗によって貴重な経験をしているのです。その経験のチャンスをうばってしまえば、子どもは一見、失敗しない「よい子」にはなっても、応用力のある積極性のある子にはなりません。失敗こそ、生きた力になるのです。

「ダメな子」「良い子」の育てかた 3

● 内向的な性格にしたいなら

「あなたは本当に足が短いわね。お父さんにそっくり」 「お前は、まったく鼻ぺちゃだなぁ。お母さんのおかしいところに、よくも似たもんだ」「ますますオデブちゃんになるな。こんど牧場に行ってみろ、ブタにも笑われるぞ」。冗談半分でもいいから、こんなことを言ってあげましょう。いくら冗談でも、子どもは傷つけられます。そしてこの世でもっとも信頼する親から、繰り返し言い続けられるうち、人前に出ることをいやがる、内向的な人間になってくれます。

○ いつもいじめられる子に

幼い頃に「××ちゃんにいじめられた」と、わが子が泣いて帰ってくると、ほとんどの親が、いじめっ子を憎みます。わが子かわいさなのでしょうが、多くの場合それはまちがっています。大切なことは「うちの子は、どうしていじめられるのか」を、静かに考えてみることではないでしょうか。子どもの性格に大きな影響をおよぼす家庭のあり方に、問題を含むことが少なくないからです。
「子ども同士のことだ、ほっとけ」などという父親や、「もう、あの子と遊ばないようにしましょうね」という母親がいますが、これも本質的にまちがっています。まして、「もう、外に行かないで、お家で遊びましょうね」と語りかけるのは、まさに論外。子どもが仲間と遊ぶことの意味と、子ども社会できたえられていくことの大切さを、しっかり理解しておかなくてはなりません。

「ダメな子」「良い子」の育てかた 2

● ウソつきにしたいなら

子どもが父の持ち物をこわしたら、「お母さんがこわしたことにするから、心配しなくてもいいわよ」と言ってあげましょう。父親のいないときは、いつも「パパにはないしょよ」と言ってあげてください。家に人が来ると困るとき、子どもに 「お母さんは? と聞かれたら、ちょっとでかけてますというのよ」と言ってきかせましょう。
子どもの前で夫に「時には、頭でも痛いことにして会社を休んだらどうなの」と言いましょう。わが子と遊ばせたくない子がやって来たら、「ぼく、これからおでかけするから遊べないんだ」と、出かける予定がなくても言わせます。子どもとの約束ごとを、いつも平気で破ってあげてください。きょうからでも、明日からでも、子どもは、おもしろいようにウソをつく子になってくれます。

○ 友だちや兄弟とすぐケンカする子に

ケンカをすることは、一面からするとその子の行動力と積極性に富んでいることの表れです。しかし、自分をおさえ、人と話し合い、他人を思いやる心に欠けていることも少なくありません。父親が「男だから、ケンカをしてもかまわん」「ケンカするなら負けるな」などとけしかけることも、よくありません。どんな理由であれ、ケンカを許すことは、暴力でものごとを解決すること、暴力で自分の欲望をとおすことを覚えさせるからです。家の中で、何でも子どもの思い通りにさせていないかを反省し、自己中心ではいけないことをはっきり悟らせることも大切です。

とにかく、子どもは親の後姿を見ながら育ちます。親の対応の仕方で、子どもを「ダメにする」ことはじつに簡単です。ところが、「良い子に育てる」には、親は相当努力をしなくてはなりません。
そこで、今回からは、だれにもできる逆説的しつけ論「ダメな子の育てかた(●印))」と、努力を伴う期待型しつけ論「良い子の育てかた(○印)」を併記して綴ることにします。
以前、「月刊 日本読書クラブ」に連載していた「わが子をダメにしたいお母さんへ」「わが子をよい子にしたいお母さんへ」を基に、加筆、訂正しながら進めます。子育てはどうあるべきかを、いっしょに考えてまいりましょう。

● 心のひがんだ子にするには

学校のテストで悪い点数をとってくるたびに、何か失敗をしでかすたびに、「おまえは、ほんとうにダメな子だねぇ、先が思いやられるわ、まったく」と言ってやることです。子どもは期待通りにダメな子になってくれます。ぼくは生まれつきダメなんだ、わたしはやっぱりダメなんだわと思いこむようになり、頭をもたげることにあきらめてしまうからです。勉強がきらいな子になってくれるだけではありません。しだいに、仲間はずれにされ、心のひがんだ子どもにもなってくれます。
こんなことではなまぬるい、もっと早く子どもをダメにしたいときはこう言います。「そんなこともわからないの? 頭が悪いわね、少しバカじゃないの」 子どもはどんどん、ダメでバカになってくれます。

○ 何か買ってほしいとわめく子に

基本的には、子どもに取り合わない、きびしい態度が必要です。子どもがどんなに泣きわめいても、泣きやむまで待つのもよいでしょう。小さい子なら、グイとかかえて連れ去るのもよいでしょう。人前だからそんなことをしてはみっともないと思ってはいけません。泣きわめくのは、子どものひとつの知恵です。どんなに泣きわめいても、必要でないものは買ってもらえないことを、子どもに早くさとらせるべきです。「そのかわり、あれを買ってあげるね」「お家へ帰ったら、あれをしてあげるからね」といってなだめるのもよくありません。泣くことによって、子どもの要求を少しでも通させることになってしまいます。親の毅然とした態度を、こういう時こそ発揮しなくてはなりません。

ごく最近も、大きくふくらんだイメージ体験をしました。今年の2月ごろ、話題になっていた「ダビンチコード」を読んだのです。キリスト教の世界を良く知らない日本人にはかなり骨の折れる作品だなと思いながらも、展開するストーリーの面白さにグイグイ引きつけられて10日ほどで読破しました。5月に映画が公開されたのは知っていましたが、あまり見に行きたい気になれませんでした。

その後、ダビンチに関する本を数冊読み、聖書の勉強もし、11月のDVD発売後すぐに購入して早速観てみました。感想は、やはりがっかりでした。本でイメージしていた世界は、相当深く大きなものでした。ところが、映像のそれは、たしかにストーリーはほぼ原作通りに展開していましたが、2時間程度で表現できる内容はたかが知れています。

一方、原作を読み終えるまでには、おそらく30時間以上も費やしたはずです。しかも、読みながら、どんどんイメージがふくらんで、私なりのダビンチコード像ができあがっていきました。このように、人のイメージする力というのは、映像をはるかに越えるものがあるということです。是非、テレビや映画などの面白さとは別に、イメージをどんどんふくらませることのできる読書の面白さを、子どもの時代に体験させてやってください。
イメージ力(想像力)は、創造力につながり、強い意志力と向上心をはぐくみ、たくましく生きる力を養ってくれるからです。

↑このページのトップヘ