児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

2016年12月


● 今日(12月13日)の主なできごと

1937年 南京大虐殺……同年7月、北京郊外の盧溝橋近くで日中両軍が衝突(盧溝橋事件)して全面戦争になっていたが、日本軍は当時の中国の首都南京を占領し、軍人ばかりでなく、女性や子どもを含むたくさんの市民を殺した。この日の犠牲者は、中国側の発表では30数万人、日本の研究でも3万人以上とされているが、いまだに真相はわかっていない。


● 今日の主な記念日・恒例日

ビタミンの日……1910年のこの日、鈴木梅太郎が、米糠(ぬか)から抽出した脚気を予防する成分に「オリザニン」(1年後に発見されたビタミンB1と同じ物質であることが判明)と命名したことを東京化学会で発表したことにちなみ、『ビタミンの日』制定委員会が2000年に制定。

双子の日……1874年のこの日、「双子の場合は、先に産まれた方を兄・姉とする」という太政官指令が出された。それまでは、後に産まれた子を兄・姉とする地方もあったといわれている。


● 今日生まれた人

1816年 ジーメンス……ドイツの電気技術者・電信事業家。「電車」を発明し、世界初の営業運転。コンダクタンス(電気伝導力)の単位S(ジーメンス)の名の由来。

1797年 ハイネ……ドイツの文学者・評論家。代表作『歌の本』『ドイツ・冬物語』など。「愛と革命の詩人」

1871年 田山花袋……明治・大正・昭和期の小説家・詩人。代表作『蒲団』『田舎教師』など。

1877年 大谷竹次郎……明治・大正・昭和期の実業家。「松竹」創業。

1902年 屋良朝苗……昭和期の教育者・政治家。初・2代沖縄県知事歴任。


● 今日亡くなった人

1213年 平徳子(建礼門院)……平安時代後期から鎌倉時代前期の女性。平清盛の次女で安徳天皇の母。

1901年 中江兆民……明治期の思想家・政治家。自由民権思想家。「東洋のルソー」

1969年 獅子文六……昭和期の小説家・劇作家・演出家。代表作『悦ちゃん』『大番』『てんやわんや』『娘と私』など。

1977年 小原国芳……明治・大正・昭和期の教育家。「玉川学園」創立。


● 過去のマイブログ「12月13日」のテーマ

2013年  理想教育をめざした小原国芳
玉川学園の創立者として国際的に知られる教育家の小原国芳(おばら くによし)が、1977年に亡くなった日です。1887年、現在の鹿児島県南さつま市に生まれた小原国芳は、鹿児島師範学校や広島高等師範学校を卒業し、1913年に香川師範学校の教師となりました。真の教育をめざす小原は、1915年に29歳で京都帝国大哲学科に入学し、1918年に卒業しましたが、卒業論文「宗教による教育の救済」は、原稿用紙1500枚におよぶ長大なもので、後に『教育の根本問題としての宗教』として出版……。

2012年  [おもしろ民話集 65] 夜泣き石
昔あるところに、貧しい百姓夫婦がありました。ふとした風邪をこじらせて夫を失くしたため、こまった身重のおかみさんは、となり村の知りあいをたよってお金を借りてきました。その帰り道、ある峠にさしかかったときには、夕暮れがせまっていました。すると、急に陣痛に見舞われ、松の根元にすわりこんで痛みをこらえていました。そこを通りかかったひとりの侍は、しばらく介抱していましたが、おかみさんが金を持っているのがわかると、「その金をよこせ」といいました……。

2011年 「寂光院」 と建礼門院
平清盛の次女で、高倉天皇の中宮となり、安徳天皇の生母である平徳子(たいらの とくこ) 院号・建礼門院(けんれいもんいん)が、「壇ノ浦の戦い」で入水するも助け出され、京都・大原の寂光院(じゃっこういん)で、1214年に亡くなった日です。1155年、平清盛と時子の間に生まれた徳子は、16歳で、後白河法皇の養女となって宮中に入り、1172年に高倉天皇の中宮(皇后)となりました。この結婚は、平家一門の権勢を伸ばすための政略的なもので、徳子の使命は「天皇の子を生む」ことでした……。

2010年 自然主義文学を代表する田山花袋
『蒲団(ふとん)』『田舎教師』などを著し、島崎藤村と並び自然主義文学を代表する作家といわれる田山花袋(たやま かたい)が、1871年に生まれた日です。今の群馬県館林市の代々藩士だった家に生まれた田山花袋は、12歳から漢学塾で漢詩文を学び、和歌や西洋文学にも親しみました。西南戦争で父が戦死したあと、上京して書店員をするなど帰郷と上京をくりかえすうち、作家をこころざすようになりました。そして1891年、尾崎紅葉に弟子入りし、文学の指導を受けました……。

2007年  [おもしろ民話集 25] かわいそうな悪魔
むかし、ある村の農夫が、1ぴきのめ牛を飼っていました。春になると、め牛を牧草地へ連れて行って、草を食べさせます。「神様、いつも私らをお守りくださり、ありがとうございます。今年もこのめ牛に、草をたっぷり食べさせてください。お願いいたします」 と、祈りました。この様子を、悪魔がしげみのかげから見ていました。「人間ってやつは、何でもうまくいくと神様に礼をいう。悪くいくと必ずおれのせいにする。チクショー、今に見ておれ」それから2、3日たちました……。

2006年 自ら創りあげたイメージは、映像をはるかに越える
ごく最近も、大きくふくらんだイメージ体験をしました。今年の2月ごろ、話題になっていた「ダビンチコード」を読んだのです。キリスト教の世界を良く知らない日本人にはかなり骨の折れる作品だなと思いながらも、展開するストーリーの面白さにグイグイ引きつけられて10日ほどで読破しました。5月に映画が公開されたのは知っていましたが、あまり見に行きたい気になれませんでした。その後、ダビンチに関する本を数冊読み、聖書の勉強もし、11月のDVD発売後すぐに購入し……。

2005年 「育児・しつけ教室」(3~4歳)のねらい
3歳になると、言葉は急速な広がりを見せるようになります。しかしこれは、子どもに接するお母さんお父さんの姿勢によって大きく左右されます。両親は、子どもの興味をひいたり、喜びそうな話題について、いつも心をくばっていくことが大切です。ひとりで出来ることが多くなり、友だちとも遊べるようになります。この本に、たくさん出てくるような疑似体験やごっこ遊びを積極的にやらせてあげて下さい。絵本は、単純なストーリーのある物語などが好きで……。


● 今日(12月12日)の主なできごと

1862年 英国公使館を焼き討ち……1858年の「日米修好条約」に反対する長州藩士の高杉晋作らは、幕府を窮地に立たせようと江戸・品川に建設中のイギリス公使館を焼き討ちにした。


● 今日の主な記念日・恒例日

漢字の日……「いい(1)じ(2)いち(1)じ(2)」(いい字1字)の語呂合せから、日本漢字能力検定協会(漢検)が1995年に制定。同協会は毎年、その年の世相を象徴する「今年を表現する漢字」を全国から募集し、この日に京都の清水寺で発表されるのが恒例となっている。

バッテリーの日……日本蓄電池工業会(今の電池工業会)が1985年に「カーバッテリーの日」としていたのを、1991年に「バッテリーの日」と名称を変更。

ダズンローズデー……ブライダルファッションの第一人者である桂由美と内田和子が提唱。12本のばら(ローズ)を愛情の印として恋人に贈る日。

児童福祉法公布記念日……1947年のこの日、「児童福祉法」が公布されたことにちなむ記念日で、翌1948年4月1日から全面施行された。


● 今日生まれた人

1821年 フロベール……フランスの小説家。代表作『ボバリー夫人』など。

1834年 福沢諭吉……明治期の民間教育者・啓蒙思想家。「慶応義塾」設立。代表著作『学問のすすめ』『福翁自伝』など。

1863年 ムンク……ノルウェーの画家。代表作『叫び』『思春期』『マドンナ』など。

1902年 佐伯孝夫……昭和期の作詞家。代表作『鈴懸の径』『湯島の白梅』『有楽町で逢いましょう』『東京ナイトクラブ』『潮来笠』『いつでも夢を』など。

1915年 フランク・シナトラ……アメリカの歌手・俳優。代表作「マイ・ウェイ」(歌)、『地上より永遠に』『踊る大紐育』『上流社会』『脱走特急』(映画)など。


● 今日亡くなった人

1800年 朱楽菅江……江戸時代中・後期の狂歌作者・戯作者。大田南畝、唐衣橘洲と並ぶ天明三大家の一人。

1897年 浜田彦蔵(ジョセフ・ヒコ) ……幕末から明治期の漂流者・通訳・貿易商。

1923年 ラディゲ……フランスの小説家・詩人。代表作『肉体の悪魔』『ドルジェル伯の舞踏会』。

1955年 百田宗治……大正・昭和期の詩人。「児童自由詩」提唱。

1963年 小津安二郎……昭和期の映画監督。代表作『晩春』『麦秋』『東京物語』『彼岸花』『秋刀魚の味』など。 

1989年 田河水泡……昭和期の漫画家。代表作『のらくろ』シリーズ。


● 過去のマイブログ「12月12日」のテーマ

2014年 『どこかで春が』 の百田宗治
「民衆派詩人」として広く知られ、児童自由詩を提唱して全国規模の綴り方運動を普及させた百田宗治(ももた そうじ)が、1955年に亡くなった日です。1893年、大阪市に生まれた百田宗治(本名・宗次)は、高等小学校卒業後、個人的にフランス語を独学したり、ニーチェやドストエフスキーを愛読する文学青年でした。少年のころから楓花の名で短歌を作り、1910年に歌集『愛の鳥』を出版。1911年のころから詩を書き始め、1915年に処女詩集『最初の一人』を刊行しました……。

2013年 「おもしろ古典落語」136回目 『抜(ぬ)け雀(すずめ)』
相州(神奈川)の小田原に、夫婦二人だけの小さな宿屋がありました。「ちょいと、おまえさん。2階にいる3番のお客さん、どうするつもりだい。あれから5日になるけど、朝から酒ばかりのんで、やれ刺身をもってこいの、酢のものがいいのと、かってなことばかりいって、それでいて勘定のことは、かの字もいわないよ」「あんまりきついことをいうな。はじめに約束したんだからしかたがない。『酒はまいにち朝昼晩に1升、まずいものは食わぬ。とりあえず100両もあずけておくか』というから……。

2012年 世界の小津安二郎
映画『東京物語』『彼岸花』『秋刀魚の味』などの監督として、黒沢明とともに世界から高い評価をえている小津安二郎(おづ やすじろう)が、1903年に生れ、1963年に亡くなった日です。東京・深川にあった肥料問屋の5人兄弟の次男として生れた小津は、「子どものころは都会より田舎で育てたほうがよい」という父の方針で、1913年に父の生家の三重・松阪に移りました。旧制中学の寄宿舎に入り、この時に見たアメリカ映画「シビリゼーション」に感動し、映画監督をめざすようになります……。

2011年 「新聞の父」 ジョセフ彦
今日12月12日は、数奇な運命からアメリカに渡り、幕末に通訳で活躍した浜田彦蔵(はまだ ひこぞう)・英語名ジョセフ・ヒコが、1897年に亡くなった日です。日本人として初めて米国籍を得、幕末の木戸孝允、西郷隆盛、伊藤博文らに、アメリカの民主政治を語って、開眼させたことでも知られています。1837年、播磨国(現・兵庫県播磨町)で生まれた浜田は幼い頃に父を失くし、13歳の時に母を亡くした直後に義父の船に乗って江戸見物をした帰り、遠州灘で暴風雨にあって難破、51日間太平洋を漂流した後……。

2008年 「そそっかしい」 「赤の他人」 「べそをかく」
「そそっかしい」━━ 態度や行動に落ち着きがないこと、軽はずみであること、あわてものであることをいいますが、語源は馬を追うかけ声からきたものとされています。古語で「そ」とは、馬を追うことをいい、やがて「それそれ」という意の「そそ」という言葉が生まれ、さらに、落ち着かない、そわそわする意の「そそく」から「そそかしい」へ転化してきました。「赤の他人」━━「赤」は古語で「まるっきり」という意で、これから、まったく縁もゆかりもない他人のことをさす……。

2007年 落ち葉は 「木の冬眠」 ?
晩秋になると、落ち葉する木がたくさんあります。イチョウの黄色い葉、カエデやツタの赤い葉、ケヤキやブナなどのオレンジから茶色の葉、色とりどりの葉がとてもきれいです。でも、マツやモミ、スギやツバキなどは、一年中緑色のままです。木の種類には大きく2つの種類にわかれていて、紅葉する木を「落葉樹」、紅葉しない木を「常緑樹」(一年中緑色の木)というふうに分類しています。紅葉する前は、どの木も緑色をしています。緑といっても、うす緑も、濃い緑、黄緑とか……。

2006年 イメージを大きくふくらませる子に
読書したり、本を読んでもらったりすると、どのようなことが展開するのかを少し掘り下げて考えてみましょう。読んだり聞いたりしたその言葉から、人は独自のイメージを創りあげます。さまざまな体験をもとにしたイメージです。幼児はその体験が少ないので、さし絵が必要になります。絵本の1シーンを見せ、次のシーンを思い浮かべることを容易にするためです。そのうち文字や言葉だけで、自由に想像することができるようになるわけですが……。

2005年 「育児・しつけ教室」(2~3歳)のねらい
2歳近くになると、子どもは一段とおしゃべりができるようになり、自分の感情や意思を表現しようと単語を羅列します。洗濯をしながら、お料理をしながら、買い物をしているとき、車の中や病院にいるときなど、機会あることに子どもに話しかけてください。子どもは、自己表現に必要な言葉の全部はわからないにせよ、日常必要な基本的な言葉を身につけていきます。2歳児に与える絵本は、日常体験する身近な事物が登場するものがふさわしいでしょう。また、昔ばなしの絵本に対する興味も……。


● 今日(12月9日)の主なできごと

1159年 平治の乱……この日、藤原信頼が、源義朝らの兵に後白河上皇の御所を襲撃させ、上皇と二条天皇を幽閉するという「平治の乱」が始った。当時、義朝らの源氏と、平清盛らの平氏という2大武士勢力が朝廷内で力を伸ばしていたが、信頼は清盛の留守をねらって政権を奪おうとしたが、清盛は急いで帰京すると、信頼の味方をするとみせかけて攻撃し、信頼を殺害した。清盛は、義朝も殺害し、その子頼朝を捕え、平氏隆盛のきっかけとした。

1945年 農地改革……連合国軍総司令部(GHQ)は、占領政策として経済構造の民主化をはかったが、そのひとつが、この日指令された「農地改革に関する覚書」だった。1947年から49年の間に、全国260万町歩の小作地のうち200万町歩が自作農に解放され、地主制はほぼ壊滅することになった。


● 今日の主な記念日・恒例日

障害者の日……国際障害者年の1981年のこの日、総理府(今の内閣府)主催の中心記念事業「広がる希望の集い」で制定された記念日。

国際腐敗防止デー……公務員等による贈収賄・横領などの汚職・腐敗行為の防止のための日として、2003年に制定された国際デーのひとつ。


● 今日生まれた人

1608年 ミルトン……イギリスの詩人。代表作『失楽園』『復楽園』など。

1618年 山崎闇斎……江戸時代前期の儒学者・神道家。「垂加神道」創始。

1842年 クロポトキン……ロシアの思想家・革命家。「無政府主義」提唱。

1868年 ハーバー……ドイツの物理化学者。「アンモニアの工業的合成法」開発。

1879年 スターリン……ソ連の政治家。レーニン没後に共産党書記長・首相となり、独裁権力をふるう。


● 今日亡くなった人

1641年 ヴァン・ダイク……フランドル出身イギリスの肖像画家。代表作『サムソンとゴリアテ』『英国王妃ヘンリエッタ・マリアの肖像』など。

1916年 夏目漱石……明治・大正期の小説家。代表作『坊ちゃん』『吾輩は猫である』『草枕』など。「近代日本文学界の巨星」

1945年 吉田栄三 (初代)……明治・大正・昭和期の文楽人形遣い。

1989年 開高健……昭和期の小説家。代表作『裸の王様』『日本三文オペラ』『玉、砕ける』など。

2015年 野坂昭如……昭和・平成期の小説家。代表作『アメリカひじき』『火垂るの墓』など。


● 過去のマイブログ「12月9日」のテーマ

2015年  「文楽人形遣い名人」 吉田栄三
弁慶などの荒物から、他に追随を許さない内面的な演技まで、4世吉田文五郎と共に、文楽人形の全盛期を創りあげた吉田栄三(よしだ えいざ) が、1945年に亡くなった日です。1872年、今の大阪市南区に玩具の人形作りの子に生まれた吉田栄三(本名・柳本栄次郎)は、母方の叔母が女義太夫で、幼いころから義太夫節に親しみました。その叔母が人形遣いの吉田栄寿と結婚したことから、1883年にその紹介で……。

2014年 「アンモニア合成法」 のハーバー
空気中の窒素と水素を混ぜ合わせ、アンモニアを作ることに成功した物理化学者、電気化学者のハーバーが、1868年に生まれた日です。ドイツ(いまのポーランド・ブロツワフ)にユダヤ系染料商人の子に生まれたフリッツ・ハーバーは、ギムナジウム(中高一貫校)のころから、自宅を化学の実験室に使うほど化学に興味を示し、1886年からベルリン、ハイデルベルク、チューリッヒ各大学で本格的に化学を学び、1894年に南ドイツのカールスルーエ工科大学の助手となりました……。

2013年 尊王愛国を説いた山崎闇斎
江戸時代前期の儒学者・神道家で、幕末の志士たちに大きな影響を与えた山崎闇斎(やまざき あんさい)が、1619年に生まれた日です。鍼(はり)医の子として京都に生まれた山崎闇斎(名=敬義、闇斎=号)は、幼いころから比叡山延暦寺の稚児となり、1632年に京都・妙心寺に移って僧となりました。1936年には実力を評価されて土佐国(高知)・吸江寺に移り、土佐南学派の谷時中から朱子学の手ほどきを受け、同門の野中兼山らと交わるうちに儒学者として身を立てたいと……。

2011年 「おもしろ古典落語」52回目 『豆屋(まめや)』
「八百勝さん、2円借りてきました」「おお、元気にやってきたな、そうか、隠居のおじさんが貸してくれたんだな。ところでおまえさんは素人だ。表通りばかりを商いしてたんじゃいけないよ」「へぇ」「このマス一ぱいが一升だが、十三銭のものなら十八銭、十五銭のものは二十銭という、思いきった掛け値をいわなくちゃいけない。値切る客がいるもんだ。へたをすると損をすることがあるから気をつけて商いをするように、いいね」この前は売り物の名を忘れて失敗したが……。

2010年 『失楽園』 のミルトン
シェークスピアと並び称されるイギリスの大詩人ミルトンが、1608年に生まれた日です。ジョン・ミルトンは、裕福な公証人を父としてロンドンに生まれました。幼いころから英才教育を受け、父の影響から敬けんな清教徒として成長しました。ケンブリッジ大学在学中から、古典研究と詩作にふけり、気高い思想と韻律に満ちた詩集により、世間に認められましたが、卒業後は、政治に熱意をもつようになりました。当時イギリスでは、王党派が市民階級や清教徒を弾圧して……。

2009年 大文豪・夏目漱石
『坊ちゃん』『吾輩は猫である』『草枕』などの小説で、森鴎外と並び近代日本文学界の巨星といわれる夏目漱石が、1916年に亡くなった日です。夏目漱石は、東京の牛込(新宿区)に、1867年、8番目の子として望まれない生を受けました。そのため、生まれるとすぐに里子にだされるなど、愛情の薄い子ども時代をすごしました。そんな肉親の愛に恵まれなかった体験が、他人への愛に敏感な、内向的で非情な人間観が養われたといわれます。漢文の好きな少年時代をすごした後……。

2008年 柔道の父・嘉納治五郎
講道館柔道の創始者であり、日本のオリンピック初参加に尽力するなど、スポーツの海外への道を開いた嘉納治五郎(かのう じごろう)が、1860年に生まれた日(10.28説有)です。「敵をたおして勝つことだけが目的ではない。技をみがきながら、人間の心とからだをきたえるのが柔道だ」このように信じて講道館柔道をおこした嘉納治五郎は、摂津国(兵庫県)で生まれました。家は、大きな造り酒屋でした。8歳のときに明治時代を迎えた治五郎は……。

2005年 「育児・しつけ教室」(2歳まで) のねらい
「レディバード図書館」の別巻「お母さんお父さんのための育児・しつけ教室」5点は、監修者ウィングフィールド夫妻の代表作であり、本シリーズの本質が綴られているため、5回に分けて、夫妻のコメントを紹介する。「誕生から2歳まで」━━ 子どもは1歳近くなると、お母さんの絵本の読み聞かせに耳を傾け、簡単な言葉を理解できるようになります。しかし、それも5~6か月の頃から、赤ちゃんに本を読んだり見せたりして普段から親しませておかないと、必ずしも1歳になったからといって……。


● 今日(12月8日)の主なできごと

BC441年 シャカの悟り……仏教を開いたインドのシャカが、王宮の妻子の元を離れて6年目のこの日、悟りを開いたといわれている。

592年 推古天皇が初の女帝……敏達天皇の皇后だった額田部皇女(ぬかたべのひめみこ)が初の女性の天皇(第33代推古天皇)となった。

1941年 太平洋戦争勃発……日本の連合艦隊がハワイ・オワフ島の真珠湾に停泊中のアメリカ太平洋艦隊を奇襲して、この日から3年6か月余にもおよぶ太平洋戦争に突入した。この日は、対米英開戦記念日/太平洋戦争開戦記念日となっている。


● 今日の主な記念日・恒例日

御事納め……その年の農事など雑事をしまう日。江戸時代には、里芋・こんにゃく・にんじん・小豆を入れた「御事汁」を食べる習慣があった。

針供養……関西地方ではこの日、裁縫を休んで、折れた針を集めて社寺に納めたり、豆腐等の柔らかいものに刺したりして供養をする日。なお、関東地方などでの針供養の日は「御事始め」の2月8日。


● 今日生まれた人

1658年 柳沢吉保……江戸時代前・中期の幕府老中・側用人。第5代将軍綱吉の寵愛を受け、元禄期には大老格として幕政を主導。

1861年 マイヨール……フランスの彫刻家・画家。代表作は『夜』など女性の裸体像。

1864年 津田梅子……明治・大正・昭和期の教育者。女子教育の先駆者。「津田英学塾」創立。

1865年 シベリウス……フィンランドの作曲家。代表作『フィンランディア』『カレリア』など。

1903年 嵐寛寿郎……昭和期の俳優。戦前期に活躍した時代劇スター、「アラカン」の愛称。


● 今日亡くなった人

1896年 エンゲル……ドイツの経済学者。家計の中でしめる食費の割合(エンゲル係数)が貧富の階層差に密接に関連することを指摘。

1903年 スペンサー……イギリスの哲学者・社会学者・倫理学者。

1924年 山村暮鳥……大正期の詩人・伝道師・児童文学作家。

1933年 山本権兵衛……明治・大正期の海軍軍人・政治家。第16・22代首相。

1980年 ジョン・レノン……イギリスのミュージシャン。元「ビートルズ」の中心メンバー」。熱狂的ファンが射殺。

1982年 諸橋轍次……大正・昭和期の漢学者・中国哲学者。『大漢和辞典』編纂。

1990年 土屋文明……大正・昭和期の歌人・国文学者。

1996年 柏戸剛(鏡山親方) ……昭和期の力士・47代横綱。大鵬とともに「柏鵬時代」と呼ばれ、高度経済成長期の相撲黄金時代を支えた。


● 過去のマイブログ「12月8日」のテーマ

2015年 「社会進化論」 のスペンサー
明治時代の「自由民権運動」に大きな影響を与えたイギリス在野の哲学者・社会学者のスペンサーが、1903年に亡くなった日です。1820年、イングランド中部の都市ダービーに、非英国教会の家庭に生まれハーバート・スペンサーは、教師であった父の方針で学校教育を受けず、父と叔父を教師として、家庭で教育を受けました。16歳でロンドン・バーミンガム鉄道の鉄道技師として働きながら著作活動を行ない、1843年には経済誌「エコノミスト」記者になり、1848年には同誌の副編集長に……。

2014年 「のんびり詩集」 の山村暮鳥
伝道のかたわらこしらえた詩で知られる詩人・児童文学者の山村暮鳥(やまむら ぼちょう)が、1924年に亡くなった日です。1884年、現在の高崎市に農家の子として生まれた山村暮鳥(本名・土田八九十)は、父が事業に失敗するなど貧困の中で少年期を過ごしました。小学校を中退し苦労を重ねながらも1899年、尋常小学校の代用教員となり、夜は、前橋の聖マッテア教会の英語学校に通いました。1902年に同教会の信者となり……。

2011年 「短歌ひとすじ100年」 の土屋文明
歌人で国文学者の土屋文明(つちや ぶんめい)が、1990年に亡くなった日です。1890年、現在の高崎市の農家に生まれた土屋は、幼少期から教師だった伯父の家で育てられ、その影響で文学を志すようになり、旧制高崎中学在学中から俳句や短歌を『ホトトギス』へ投稿するようになりました。中学の国語教師である村上成之が歌人、俳人であることを知って村上に師事し、自然主義文学の目が開かれました。村上の紹介により伊藤左千夫を頼って上京した文明は……。

2010年 『フィンランディア』 のシベリウス
フィンランドを代表する作曲家シベリウスが、1865年に生まれた日です。首都ヘルシンキの北にあるハメーンリンナに医者の子として生まれたヤン・シベリウスでしたが、2歳の時に父が亡くなってしまいました。5歳のころからピアノに親しみはじめたところ、レッスンがきらいで、自由な即興演奏を好みました。10歳のころにはバイオリン演奏と作曲の才能を示し、独学でいくつかの室内楽曲を作曲するほど優れた音楽的な能力を発揮しました。ただし、当時のフィンランドでは……。

2009年 太平洋戦争のはじまり
日本の連合艦隊がハワイ・オワフ島の真珠湾に停泊中のアメリカ太平洋艦隊を奇襲して、この日から3年6か月余にもおよぶ太平洋戦争に突入した日です。1941年のことでした。この日の朝6時のラジオ放送は「(大本営陸海軍部発表)帝国陸海軍は、今8日未明西太平洋において、米英両軍と戦闘状態に入れリ」とさけびました。日本軍は、戦艦アリゾナをはじめ、アメリカの軍艦11隻を撃沈、航空機400機を壊滅させたのです。アメリカ軍の死者2000名、日本軍の死者100名足らず、損傷した飛行機も30機以下という成功を……。

2008年 本好きと本嫌いには 「心のあり方」 に大きな差
ある小学校の先生が、次のような話をしてくれました。担任のクラスの子どもは3年生38人、このうち、自分からすすんで童話や物語の本を読む子は、半数に満たない17人。残り21人は、学校での「読書の時間」には本を読んでも、ふだん、自分から読むことはほとんどしない。ひと言でいえば、本を読む子よりも読まない子のほうが多く、この傾向は、年ごとに進む。そこである日、読書についての実態を調べるついでに、38人に手をあげさせて、小学校へあがる前に、親から本の読み聞かせをしてもらった子がどれくらいいるかを調べてみた。すると、一つのことがはっきりした……。

2006年 いじめから自殺につながる悲劇
朝から晩までテレビの勧善懲悪ストーリーを見続け、やっつける疑似体験を何度もしているうち、これを試してみたくなります。学校へ行くようになり、ちょっとこいつは弱そうだなと思えば、手をだしてしまいます。幼児の頃に他の子どもと触れ合う体験をしていれば、やられた時の悔しさやイヤな気持ち、やっつけた時も快感ばかりでなく心の痛むことがあることを知っています。そんな体験をしていないまま、いじめた子が抵抗しなければ、これは面白いとばかりエスカレートしていきます……。

2005年 「レディバード図書館」の構成 2
1985年に刊行した「レディバード図書館」のタイトル、および、監修者ウィングフィールド夫妻のそれぞれのジャンルに対するコメントを掲げてみよう。「言葉の数をふやす本」(16)どうぶつ (17)あかちゃん (18)いえのなか (19)きるもの (20)ねむり━━ 子どもたちといっしょに、楽しみながら読めるように、英国初期幼児教育協会の指導と援助によって作られました。子どもと大人の会話を刺激し、さらに、将来著しく発達する読解力の基礎作りを提供することを目的にしています……。


● 今日(12月7日)の主なできごと

1867年 日本初の紡績工場……薩摩藩は、イギリスのプラット社から3600錘もの紡績機械を購入し、技師をつきそわせて、この日にその荷が長崎へ到着。それからまもなく、薩摩藩は、家内工業的な機織にかわる近代的な「鹿児島紡績工場」を操業させた。


● 今日の主な記念日・恒例日

神戸開港記念日……1867年のこの日、神戸港が外国船の停泊地として開港したことを記念し、神戸市が制定。

クリスマスツリーの日……1886年のこの日、横浜・明治屋に日本初のクリスマスツリーが飾られたことにちなむ記念日。


● 今日生まれた人

1827年 西郷隆盛……幕末の薩摩(鹿児島県)藩士・政治家。大久保利通、木戸孝允と並び、徳川幕府を倒すために大きな功績のあった「維新の三傑」の一人。

1863年 マスカーニ……イタリアのオペラ作曲家。代表作『カバレリア・ルスティカーナ』『友人フリッツ』など。
 
1878年  与謝野晶子……明治・大正・昭和期の歌人・詩人・作家・思想家。


● 今日亡くなった人

1894年 レセップス……フランスの外交官・実業家。「スエズ運河」建設。

1902年 佐野常民……幕末の佐賀藩士・明治期の政治家。「日本赤十字社」創始。

1944年 井上哲次郎……明治・大正・昭和期の哲学者。日本人初となる東大哲学教授。


● 過去のマイブログ「12月7日」のテーマ

2015年 「天皇制国家主義」 の井上哲次郎
西洋哲学、とくにドイツ哲学を日本に紹介し、東大の日本人初となる哲学教授に任ぜられた井上哲次郎(いのうえ てつじろう)が、1944年に亡くなった日です。1856年、筑前国(福岡県)太宰府に、医師船越俊達の三男として生まれた哲次郎は、中村徳山に儒教を学んだのち、1868年博多に出て英語を学び、1871年に長崎の広運館に入って西洋学を修めました。1875年には上京して開成学校に入学、1877年に東京大学の1期生として哲学を専攻、翌年、井上鉄英の養子となりました……。

2012年 「おもしろ古典落語」97回目 『うどん屋』
ある寒い夜、屋台の鍋焼きうどん屋が「なーべやーき、うどぉん」と流していると、酔っぱらいが「チリツン、チリツンツン ♪牡丹は持たねど 越後の獅子は……」「もしもし、そんなとこにつかまって、ゆすらないでください」「いいじゃねぇか。おれはどうも、この越後獅子っていうのは、長唄の中でも…まことにいいもんだな」「さようでございますね、にぎやかで…」「なんだい、にぎやかてぇのは縁日じゃねぇや、だんだん文句をたたんでって、こん小松のこかげで、松の葉のようにこん細やかに……。

2011年 「日本赤十字社」 と佐野常民
明治期の元老院議長で、日本赤十字社の創始者となった佐野常民(さの つねたみ)が、1902年に亡くなった日です。1823年、佐賀藩士下村家の子として現在の佐賀市に生まれた常民は、のちに藩医佐野家の養子となり、藩校の弘道館などで漢学・儒学・医学を学びました。当時佐賀藩は、オランダと中国とだけ交易を行う長崎の警備を命じられていました。若き藩主鍋島直正は、佐賀城下に反射炉を築き、日本初の鉄製大砲の鋳造を成功させ、長崎に砲台の築造を行うなど……。

2010年 「昭電事件」 と芦田均
1948年におきた贈収賄汚職事件「昭和電工事件」(昭電事件)によって、首相だった芦田均(あしだ ひとし)が、逮捕された日です。この事件は、戦後の復興資金として復興金融金庫からの融資を受けるため、大手化学工業会社の昭和電工社長による政府高官や政府金融機関幹部に対する贈収賄事件で、1948年6月に発覚、連合国最高司令部(GHQ)内の抗争も絡んだ事件でもありました。収賄側として、大蔵官僚で後に首相となる福田赳夫、民主自由党の大野伴睦の逮捕にはじまり……。

2009年 明治維新の立役者・西郷隆盛
大久保利通、木戸孝允 と並び、徳川幕府を倒すために大きな功績のあった「維新の三傑」の一人西郷隆盛が、1827年に生まれた日です。西郷は、薩摩藩(鹿児島県)の身分の低い武士の家に生まれました。当時の薩摩藩は、財政がとても苦しく、とくに身分の低い武士たちの暮らしは、3度の食事も満足にとれないほどでした。しかし、貧しくても武士の子である西郷は、6、7歳のころから藩の学校へかよって、武士として必要なことを学びました。やがて、藩の仕事にはげむうち、農政改革を……。

2007年 子どもの「科学的応用力」が著しく低下
先ごろ、経済協力開発機構(OECD) の加盟国日本を含む57の国と地域でおこなわれた2006年の「科学的応用力」「数学応用力」「読解力」調査結果が発表され、第1回の2000年ではトップクラスだったのが、第2回2003年、そして2006年と毎回低下していることや、「科学について学ぶことに興味がある」「理科の勉強は役立つ」という問いに対する回答では最低レベルという報告に、教育界は大きなショックを受けているようです。もともと、子どもたちは科学好きです……。

2006年 テレビがこれまでの生活習慣を変えた
今の親が生まれ育ったのは、昭和40年代のはじめから55年前後の15年間ほどです。それ以前に子ども時代を過ごした親たちと決定的に違うことがあります。それは、生まれたときから家にテレビがあり、そのテレビも草創期を終え、白黒からカラーになって視聴率競争が激化、そのあおりから子ども向け番組も、一部良質な番組はあるものの粗製乱造され、朝の時間帯から夕方の2~3時間は、子どもたちがテレビにかじりつくという習慣が身についてしまいました。これまでは、園や学校が終わると……。

2005年 「レディバード図書館」の構成 1
1985年に刊行した「レディバード図書館」のタイトル、および、監修者ウィングフィールド夫妻のそれぞれのジャンルに対するコメントを掲げてみよう。「生活絵本」(1)ぼくとわたしのいちにち (2)こいぬとこねこ(3)のりものえほん━━ 幼児の日常生活の中で、特に身近なものをテーマにした絵本たち。ひとつひとつの絵がシンプルで、やさしく語りかけるように、また話したくなるように工夫をこらしています。幼児に与える絵本で大切なことは、何といっても絵の輪郭がはっきりしていること……。

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