児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

2010年02月

今日2月4日は、第2次世界大戦でドイツの敗戦が決定的になった1945年のこの日、ソビエトのクリミヤ半島にあるヤルタに、アメリカ合衆国大統領のルーズベルト、イギリス首相のチャーチル、ソビエト連邦(ソ連)首相のスターリンの3国首脳が集まって、ヤルタ会談がはじまりました。

ソ連は、1944年の5月までに自国の領土からドイツ軍を追い払ってドイツ軍を追って西へ進撃し、ポーランドなど東ヨーロッパの国々を次々に解放していきました。

アメリカやイギリスを中心とした連合国軍も、1944年6月には、北フランスのノルマンディに上陸し「史上最大の作戦」といわれる作戦を成功させ、ナチス・ドイツによって占領されていた西ヨーロッパへの侵攻作戦を開始していきました。

フランスでは、レジスタンス(抵抗)運動をすすめる人々が中心となって、1944年8月に首都パリを解放しました。

ヤルタ会談は、そんな敗戦濃厚のドイツを今後どうするのかという問題を話し合うことが第1の目的で、戦後の国際機構として「国際連合」をつくり、その組織や運営の大筋を協議しました。

もう一つの大きな話題は、日本に関することで、「ヤルタ協定」という秘密協定を結びました。その内容は、ドイツ降伏後90日以内に、ソ連が日本との戦争に参戦し、アメリカに協力することを約束しました。その条件として、日本領だった樺太南部をソ連に返還すること、千島列島をソ連に引き渡すこと、満州の港湾や鉄道における利権をソ連のものとすることなどが認められました。

この協定に従って、ドイツが無条件降伏した1945年5月8日の約3か月後の8月9日(6日の広島に続き、長崎に原爆を投下した日)、ソ連は日本に宣戦布告して満州に侵入、短時間のうちに日本の関東軍を破りました。その翌日の8月10日、日本政府は「ポツダム宣言」(日本軍の無条件降伏等を求めた13条からなる宣言)を受諾することを連合国側へ通告し、8月15日に天皇が国民に向けて「終戦の詔」をラジオ放送(玉音放送)したことはよく知られています。

ソ連の参戦は、終戦までの1週間足らずだったにもかかわらず、60万人ともいわれる日本人捕虜をシベリアなどに抑留して、強制労働させました。厳寒な環境のもとで満足な食事や休養も与えず、労働に従事させたために、数万人もの命が失われたのです。このソ連の行為は、武装解除した日本兵を無事帰国させることを保証したポツダム宣言に背いたものでした。

この「ヤルタ会談」は、ドイツをはじめ東西ヨーロッパ各国間他米ソの対立が表面化し、東西冷戦(ヤルタ体制)のきっかけになったことなど、大きなしこりを残すものとなりました。
 

「2月4日にあった主なできごと」

1181年 平清盛死去…平安時代末期の武将で「平氏にあらざれば人にあらず」といわれる時代を築いた平清盛が亡くなりました。

1703年 赤穂浪士の切腹…前年末、「忠臣蔵」として有名な赤穂浪士46名が、吉良義央(よしなか)邸に討ち入り、主君浅野長矩(ながのり)のあだ討ちをしたことに対し、江戸幕府は大石良雄(内蔵助)ら赤穂浪士46名に切腹を命じました。

今日2月3日は、豊臣秀吉の時代から江戸初期にかけ、書、陶芸、蒔絵、茶道、作庭、能面彫などさまざまな芸術に秀で、出版までも手がけた本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)が、1637年に亡くなった日です。

江戸時代の初めに書道の名人だった本阿弥光悦、近衛信尹(のぶただ)、松花堂昭乗この3人を「寛永の三筆」とよんでいます。

あるとき、信尹が光悦にたずねました。

「いま、天下の書道の名人といえば、だれであろうか」

すると光悦は、まず自分の手の親指を折ってから答えました。

「つぎは近衛さま、そのつぎは八幡の坊の昭乗どのでしょう」

「なに、すると1番はだれだ」

「はい、それは、わたくしでございます」

これを聞いた信尹は、自分は2番めといわれても、光悦の堂々とした言葉に、おこることもできませんでした。これは、光悦が人にへつらわない、いかにも芸術家らしい人間であったことを伝える話です。

本阿弥光悦は、1558年に、京都で何代も刀の鑑定をつづけてきた名家に生まれ、刀の美を学びながら成長しました。

しかし、光悦は、ただ刀の品定めをするだけでは、おさまりませんでした。10歳のころから約30年、織田信長と豊臣秀吉 の力で、はなやかな安土桃山文化が栄えた時代に生きて、しだいに芸術家の道へ入っていったのです。

それも、ひとつやふたつの芸術を学んだのではありません。書道のかたわら絵もかきました。とくに、すずり箱などの漆器に、金、銀、銅、錫の粉末や顔料とよばれる絵の具でかく蒔絵では、青貝をちりばめる方法を考えだして、光悦蒔絵とよばれるほどのものを完成させました。

茶道を学ぶうちに、焼きものの深い美しさにひかれ、名器といわれる茶わんも作りました。また、石を並べ池を掘って、名園とたたえられる庭も作り、能を愛して能面も彫りました。

さらに、学問をたいせつにした光悦は、自分が字を書き 俵屋宗達 が絵をかき、ふたりで力を合わせて、歌集や『方丈記』『徒然草』などの古い名作を出版しました。

光悦が手をのばした芸術の広さは、おどろくばかりです。しかも、作られたものは、どれも歴史に残っています。

1615年、57歳のとき、光悦は徳川家康から京都の北の鷹峰に土地をあたえられ、この地におおくの芸術家たちを集めて芸術村を作りました。そして、自分は書を書き、茶わんを焼き、茶の湯を楽しみ、1637年に79歳で芸術家の生涯を終えました。

年をとってからの光悦は、持っていた名器や名作は人にあたえ、自分はそまつな道具で、気ままに暮らしたということです。


「2月3日にあった主なできごと」

1468年 グーテンベルク死去…ドイツの金属加工職人で、活版印刷技術を実用化し、初めて聖書を印刷したことで知られる グーテンベルク が亡くなりました。

1717年 大岡忠相が江戸町奉行…8代将軍 徳川吉宗 に認められ、大岡忠相 が江戸町奉行に任命されました。ただし、越前守の名裁判官ぶりはほとんど作り話で、江戸市民に愛され尊敬されていた忠相の人柄が、人情味あふれる庶民の味方として認識され、講談などで広く知られるようになったといわれています。

1809年 メンデルスゾーン誕生…世界3大バイオリン協奏曲(コンチェルト)の一つと賞賛される「バイオリン協奏曲」をはじめ、「真夏の夜の夢」「フィンガルの洞窟」などを作曲したことで知られる メンデルスゾーン が生まれました。

1901年 福沢諭吉死去…「学問のすすめ」「西洋事情」などを著し、慶応義塾を設立するなど、明治期の民間教育を広めることに力をそそぎ、啓蒙思想家の第一人者と評される 福沢諭吉 が亡くなりました。

今日2月2日は、ロシアの化学者で、物質を形づくっている元素の研究をつづけ「元素の周期律表」を作成したメンデレーエフが、1907年に亡くなった日です。

ドミトリー・イワノビッチ・メンデレーエフは、1834年にシベリアのトボリスクで生まれました。14人兄弟の末っ子です。父は中学校の教師でしたが、メンデレーエフが小さいころに病気で盲目になり、子どもたちは、ガラス工場を経営する母にそだてられました。

メンデレーエフは、ガラス工場で働きながら中学を卒業しました。そして、学者になってほしいという母の願いでペテルブルグ大学に入学しました。

「人間にとって、いちばんたいせつなことは実行です。ひたすらに、真理を求めて努力をつづけなさい」

母は、このことばを残して、その年に亡くなりました。メンデレーエフは、悲しみにうちかつために猛勉強しました。そして、金メダルをもらい1番の成績で大学を卒業すると、母の期待どおりに学者への道を進み始めました。フランスやドイツへ留学して、さらに勉強をつづけ、33歳で母校ペテルブルグ大学の教授になりました。元素の周期律を発見したのは、それから2年後のことです。

現在までに、物質の元素には約118種類が知られています。しかし、メンデレーエフのころに知られていたのは63だけでした。

メンデレーエフは、元素どうしのあいだには、なにか関係があると考えました。そこで、元素を、原子の重さの順に並べて表をつくってみました。すると、一定の間隔ごとに似かよった性質の元素がくり返してあらわれることがわかりました。そして、表のなかの空欄のところは、まだ元素が発見されていないのだと考えました。これが、メンデレーエフの研究の成果です。

この元素の周期律は、はじめはみとめられませんでした。しかし、その後、メンデレーエフの予言どおりに空欄の元素が発見されると、周期律表は、化学の研究になくてはならない役割をはたすようになりました。

メンデレーエフは、周期律のほかに液体や気体についてもすぐれた研究成果を残し、さらに数おおくの本を書いて、73歳でこの世を去りました。

メンデレーエフは、科学者としての人生を歩んだだけではなく、芸術も愛し、人間の心をたいせつにする知識人でした。偉大な科学者であるまえに、偉大な人間でした。


「2月2日にあった主なできごと」

749年 行基死去…奈良時代の僧で、奈良の大仏建立に大きな力を注いだ 行基 が、大仏の完成を前に亡くなりました。

962年 神聖ローマ帝国成立…ドイツ王オットー1世は、教皇ヨハネス12世より帝冠を受け、神聖ローマ帝国が成立しました。現在のドイツ、オーストリア、チェコ、イタリア北部を含む帝国は、ナポレオンによってその名称が消されるまで、844年も存続しました。ただし大小の国家連合体であった期間が長く、この中から後のハプスブルク家が支配するオーストリア帝国やプロイセン王国などドイツ諸国家が成長していきました。

1074年 藤原頼通死去…父 藤原道長 からゆずり受けていた宇治の別荘を「平等院」とし、極楽浄土といわれる鳳凰堂を建てた 藤原頼通  が亡くなりました。(平等院鳳凰堂は、10円玉の表に描かれています)

1848年 アメリカ・メキシコ戦争終結…1846年にテキサスの国境線をめぐる紛糾で始まった米墨両国の戦争は、この日アメリカが勝利して終結しました。その結果、ニューメキシコがアメリカの領土となりました。

1970年 ラッセル死去…イギリスの哲学者・論理学者・数学者で、原水爆禁止や平和運動に力をつくした ラッセル が亡くなりました。

1982年に、いずみ書房から初版を刊行した「せかい伝記図書館」(全36巻) は、その後何度か再版を重ねながら、現在も販売を継続している人気のシリーズです。

昨年の2月に「せかい童話図書館」(全40巻) のオーディオブックを制作してくれたパンローリング社が、引き続き「せかい伝記図書館」(全36巻) の制作に取り組み、このたび完成にこぎつけてくれました。

全9巻・CD54枚というぼう大なスケールで、総朗読時間56時間21分となっています。内容構成は、次の通りです。

第1巻 シャカ・孔子・ソクラテス・アレクサンドロス・シーザー・イエスキリスト・マホメット・チンギスハン・マルコポーロ・ジャンヌダルク・コロンブス・マゼラン他31名 (CD6枚・朗読時間364分)

第2巻 ミケランジェロ・レオナルドダビンチ・ガリレオ・ニュートン・フランクリン・ワシントン・ペスタロッチ・モーツァルト・ナポレオン・ベートーベン他33名 (CD6枚・朗読時間372分) 

第3巻 スチーブンソン・シューベルト・アンデルセン・リンカーン・ダーウィン・リビングストン・ナイチンゲール・シュリーマン・パスツール・ファーブル・トルストイ・ロダン他29名 (CD6枚・朗読時間352分)

第4巻 ノーベル・マークトウェーン・コッホ・エジソン・ゴッホ・シートン・キュリー夫人・ライト兄弟・ガンジー・チャーチル・シュバイツァー他26名 (CD6枚・朗読時間345分)

第5巻 アインシュタイン・ヘレンケラー・チャップリン・毛沢東・ディズニー・ケネディ・聖徳太子・中大兄皇子・藤原道長・紫式部他36名 (CD6枚・朗読時間395分)

第6巻 平清盛・源頼朝・源義経・親鸞・日蓮・北条時宗・足利尊氏・一休・雪舟・武田信玄・織田信長・豊臣秀吉他28名 (CD6枚・朗読時間378分) 

第7巻 徳川家康・松尾芭蕉・近松門左衛門・新井白石・徳川吉宗・平賀源内・本居宣長・杉田玄白・伊能忠敬・塙保己一・良寛・葛飾北斎他29名 (CD6枚・朗読時間384分)

第8巻 小林一茶・間宮林蔵・二宮尊徳・渡辺崋山・勝海舟・西郷隆盛・福沢諭吉・坂本龍馬・板垣退助・伊藤博文・田中正造・北里柴三郎他28名 (CD6枚・朗読時間385分) 

第9巻 牧野富太郎・豊田佐吉・夏目漱石・野口英世・与謝野晶子・石川啄木・宮沢賢治・湯川秀樹他60名 (CD6枚・朗読時間406分)

各巻定価2940円 セット価26,460円 (共に税込) 

世界や日本の歴史は、その時代に生きていた人間たちの記録でもあります。したがって、その人々の生きてきた姿を知ることこそ、歴史を知ることにほかなりません。「せかい伝記図書館」は、およそ100名の伝記と300名の小伝、総勢400名の重要人物に焦点をあてたシリーズです。要点を簡潔にまとめ、きちんと文学性をもった文章によって語られる内容は、大人にも子どもにも分かりやすく、しっかりと真実を伝えることができると確信しております。

本来は、両親や身近な人たちが、子どもたちに読んであげたり、子どもたち自身が読書に集中することが望ましいでしょう。でも、毎晩寝る前に読んであげたり、習慣化させとなると、なかなかむずかしいのが現状ではないでしょうか。ましてや、読書の楽しみが身についていない子に、読書を強いるのは、苦痛を与えるばかりで、本ぎらいにしてしまいがちです。

そんなときに威力を発揮するのが、このようなオーディオブックです。はじめから順に聞いていくことによって、歴史の大きな流れをきちんとつかむことができ、それぞれの人物たちの歴史が大きくつながっていることに気がいてくれたら大成功です。単に歴史を学ぶだけではなく、偉人といわれるような人たちが決して特別な人間ではなく、生きる姿勢や「夢」や「情熱」がふつうの人より優れていたこと、欠点だらけの人間がいかに立派な仕事をするようになったかなどにふれることによって、子どもたちの生きる意欲や、心の成長につながることは間違いありません。

まもなく、「チャオーネ」でも発売開始となります。また、いずみ書房のホームページでは、各巻の一部を聴けるようにしますので、ご期待ください。

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