児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

2007年07月

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 45

走るのが遅い、野球をやってもドッジポールをやってもうまくいかない、という子どもがいます。
親はそんな子どもを 「いっしょうけんめいがんばりさえすれば、走るのが遅くてもいいんだよ」 「おまえは、スポーツ向きじゃないんだ」 「スポーツがだめなら、ほかのことをがんばればいいんだ」 などと言って、なぐさめることがあります。でも、それは親自身が自分をなぐさめているのかもしれません。

激しい運動をさけなければいけないような、健康上の問題をかかえているのであればしかたがないとしても、そうでない場合は、子どもの身体をきたえさせることは大事なことです。
とくべつなスポーツクラブなどへ入れなくてもきたえる方法は、親の心がけひとつで、いくらでもあります。
「きたえるのがよい」 というのは、運動能力を一定の水準以上に到達させることだけを意味しているわけではありません。
それは、子どもにはじめから 「ぼくは、どうせ遅いのだ」 「ぼくは、どうせ負けるんだ」 とあきらめさせずに、自分と闘わせる場を作るということです。

きたえたからといって、徒競走でいつも最後を走るような子が、1番になるようなことはないかもしれません。しかし、あきらめずに努力して成果があがったとき、子どもは努力することのすばらしさを知るでしょう。また、体を動かすということ自体、楽しいものです。

子どもに興味のないものをおしつけることは望ましいことではありませんが、「できないから」 といって、はじめから妥協を許すのは、自分にうち勝つことを経験する場を失わせることでもあります。いつも心にとめておきたいもののひとつです。

たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 8]

むかし、ある村に、水車小屋をひとつ持っている正直な男がいました。
ある日のこと、リンゴがひとつ川上から流れてきました。おいしそうなりンゴです。男は思わず、ひと口かじりました。
でも、男はハッとしました。「このリンゴは、ひとさまのものだ」 ということに、気がついたからです。
男は「リンゴの持主におわびをしよう」と、水車小屋をしめて、旅にでました。そして、川上を歩いていくと、3日目に、1本のリンゴの木を見つけました。赤い実は、男がかじったものと同じです。男は胸をなでおろして、リンゴの持主に 「おわびに、私がもっているどんなものでも、さしあげます」 と、頭をさげました。
ところが、主人は 「いやいや、ぜったいにゆるさない」 と言いました。主人は、こんなことでおわびにきた男を、きっとバカだと思ったのでしょう。すると男は、「では、ゆるしていただけるまで、あなたの召使いになって働きます」 と言いました。

よく朝のこと。りんごの主人の家の軒下に、昨日の男がいます。
「おいおい、いったい、いつまでいるつもりだ」
「お許しをいただかなければ、死ぬまででも……」
これを聞いた主人は、こんどは、考えこんでいました。
そして、しばらくすると、男を見つめながら言いました。
「わたしには、むすめが1人いる。でも、そのむすめには、目も耳もない。手もない。足もない。だから、1歩も歩くことさえできないのだ。もし、おまえが、こんなむすめを嫁にしてくれるのだったら、リンゴを食べたことを許そう」 すると男は、「はい、ありがとうございます。おゆるしいただけるのでしたら、喜んで……」 と、きっぱり答えたではありませんか。
主人は、さっそく、男を家へ招きいれると、お祝いの準備をすませ、男を、奥のへやに通して、戸をぴったりとしめました。

男は、おそるおそる顔をあげました。すると、部屋のすみに、まちがいなく一人のむすめがいます。でも、手も足もないむすめどころか、とてもきれいな娘なのです。おどろいた男は、あわてて主人をよびました。
「あなたは、まちがえています。目は見えず、耳は聞こえず、手も足もないとおっしゃったのに、この方は、これまで、わたしが出会ったこともないような、すばらしいむすめさんではありませんか」
でも主人は、ほほ笑みながら言いました。
「どんなすがたをしていても、もう、むすめは、あなたのものですよ。むすめも、きっと、よろこんでくれると思います」 男は、もういちど驚きました。こんどはうれしい驚きです。そして、主人に、よろこんでむすめを嫁にすることを約束しました。
やがて主人は男に言いました。「わたしは、はじめは、あなたをバカだと思っていました。ところが、あなたの話を聞いているうちに、あなたほど正直で心の美しい人はいないことがわかりました。だから、むすめを、さしあげることにしたのです。どうぞ、むすめを幸せにしてあげてください」

ここ2、3か月の間に、いずみ書房のホームページを中心に、急速にIT改革が進行しているのにお気づきでしょうか。

 (1)オンラインショップの全面リニューアルオンラインショップ「Chaoone!ちゃおーね」で紹介されている商品の内容説明に、映像や音声などが加わったり、「この商品をお買い求めの方はこんな商品も…」といった類似商品の紹介、利用者の感想が自由に書きこめる機能も加味しました。まだ開始したばかりのため、使い勝手に難はありますが、データーベースの充実とともに、一段と充実がはかられるはずです。

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 (2)ヘンリーおじさんのメルマガに音声が加わりました。 2か月ほど前から、子ども英語子育てで大好評の「ヘンリーおじさん」のメルマガを、いずみ書房から配信しておりますが、1か月ほど前から、文字だけでは伝わりにくい表現を、音声とともに発信するという画期的な試みを開始しました。「わかりやすく、はぎれよく、ユーモアあふれる優しさが魅力」「音声メールの届く週2回が待ち遠しい」「過去のメールの内容も音声にしてほしい」……喜びの声やリクエストが殺到しています。 

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(3)いずみ書房のメルマガ定期配信で、しばらく休止していた「いずみ書房のメルマガ」が、1か月ほど前から、「Chaoone! メールNewS!」と改称し、週1回の定期配信として再スタートしました。日々の子育ての中でまきおこる小さなできごとを記した「子育ておもしろエピソード」、メルマガ会員向けお買い得情報、会員の投稿などを交えながら、いっしょに楽しむメルマガををめざします。「Chaoone! メールNewS!」の登録はこちら

 

(4)セサミえいごワールド」サイトの大変革。説明を多く必要とする子ども向け大型英語教材という商品の性格上、これまでネット上では詳しい内容説明をさけてきた「セサミえいごワールド」でしたが、最近のWEBプロモーションの変動により、映像を加えながら、ネット上で商品の特徴をわかりやすく紹介することにしました。特に「まるわかりツァー」という7、8分で紹介した映像は、「とてもよく理解できました」と好評、年齢別ユーザーボイスも豊富です。まずはネット上で十分検討し、詳細資料をご請求ください。もちろん、ネット上でも申し込みが可能です。

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(5)いずみ書房のオンラインブックますます充実「かしこいこどもに育てるための12章」「子どもは語学の天才」(新・子ども英語革命」)「せかい童話図書館」(全40巻)のすべての内容を公開しているばかりでなく、今年になって「せかい伝記図書館」(37巻)のうち最重要人物100余名すべての伝記、「子どもワールド図書館」(全38巻)を完全公開に踏み切りました。また、「せかい伝記図書館」(37巻)の重要人物300余名の小伝も1、2か月中に公開する予定です。 http://www.izumishobo.co.jp/onlinebook/index.html

それぞれのサイトを改めてのぞいてみてください。また、各メルガマの定期配信の登録をしてみてください。すべて無料でご利用いただけます。

こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 44

「私が小学生のときのことです。家に自分の勉強部屋を持っている子がうらやましくて、母に、私も自分の勉強部屋が欲しいとねだったことがありました。家族全体で6畳ひと間のくらしをしているのに、そんなものを望めるはずもありません。ところが、母は〈そうかい、わかったよ〉と答え、つぎの日、私が学校からもどってくると 〈はい、ここが、おまえの勉強部屋だよ〉と言ってくれました。
押し入れの半分を片付けて、そこに小さな机と小さな電気スタンドを持ちこみ、ふすまに『マリコのへや』 と書いた紙を貼ってくれたのです。私はうれしくて、ずっと、そこで勉強するようになりました。
クリスマスツリーをねだったときは、たんすのひきだしを上から順に少しずつ大きく開け、そこにひもを引っぱって紙を細く切ったものを飾りつけてくれました。ぴかぴかする電気がないといやだとすねると、そのときだけは、ぴかぴか光っていると心のなかで思えばいいじゃないか、なんでも人と同じように欲しがるものでないと、しかられました」

これは、ある女優さんが語っていた母の思い出です。
この女優のお母さんは、子どもがむりなことをねだっても、けっして 「ばかなことを言うものではない」 などと叱ることはなく、この勉強部屋とクリスマスツリーのように、いつもやさしく夢をかなえてくれたというのです。
お金の力で解決してやるのではなく、また、お金がないから解決してやらないのでもなく、子どもの望みや言い分にはあたたかく耳をかたむけ、母親のぬくもりをもって創造的にこたえてやる。これは、至上のしつけです。しつけの基本は、子どもをおさえつけることにあるのではなく、子どもをのばすことにあるのですから。

たまには子どもと添い寝をしながら、こんなお話を聞かせてあげましょう。 [おもしろ民話集 7]

あるところに、まずしい、じいさまと、ばあさまがいました。
ある日、じいさまが、山へ柴かりに行くと、どこからともなく、ドスコイ ドスコイという声が、きこえてきました。
じいさまは、ふしぎに思って、声のするほうへ行ってみました。
すると、やせたネズミと、ふとったネズミが、けんめいにすもうをとっています。木のかげから、そっと見ると、ふとったほうは、長者どんのところのネズミ、やせたほうは、じいさまの家のネズミです。
じいさまの家のネズミは、ドスコイと立ちあがると、すぽーん、すぽーんと、投げとばされてしまいます。
これを見たじいさまは、自分の家のネズミがかわいそうでなりません。柴をかるのもわすれて、家へかえったじいさまは、ぱあさまに、山で見てきたことをすっかり話し、ふたりはかわいそうなネズミのために、もちをついてやりました。
その夜、ネズミは、戸だなに入れてあったもちを、腹いっぱい食べました。いままで食べたこともない、おいしいもちです。

さて、そのつぎの日、じいさまが山へ行くと、ドスコイ ドスコイ、ドスコイ ドスコイと、かけ声がきこえてきます。
木のかげからそっと見ると、長者どんのところのネズミも、じいさまの家のネズミも、しっぽをぴんと立てて、いっしょうけんめい。
きょうは、なんどやっても、勝負がつきません。やがて、ドスコイのかけ声がやむと、ネズミの話が、きこえてきました。
「おまえ、どうして急に力持ちになったんだい?」
「えへへ、きのう、家のじいさまとぱあさまに、もちを腹いっぱいごちそうになったのさ」
「なーるほど、そうだったのか。それにしても、うらやましい。どうだろう、今夜、おれも行くから、ごちそうしてくれないかなあ」
「おらの家のじいさまと、ばあさまは貧乏だから、おれがもちにありつけるなんて、めったにないんじゃが、おまえが、うんとお金をもってくるなら、ごちそうしてやってもいい」
「それは、ありがたい。こん夜は、もちにありつけるぞ」

きのうまで、すぼーん、すぽーんと負けていた、じいさまの家のネズミが、ひげをピクピク動かして、いばっているのがおかしくてしかたがありません。じいさまは、また、柴をかるのを忘れて家へかえると、ぱあさまに話しました。そして、きのうのよりもっと、おいしいもちをついて、2枚の、赤いかわいいふんどしといっしょに、戸だなに入れておいてやりました。
夜、 長者どんのネズミが、お金をうんとせおってやってくると、食べても、食べても、食べきれないほど、もちがあります。そのうえ、赤いふんどしまであります。長者どんのネズミは、ごきげんで帰っていきました。

さあ、つぎの日、じいさま山へ行くと、太った2ひきのネズミが、赤いふんどしをきりりとしめて、ドスコイドスコイ……。
どちらが、じいさまの家のネズミか、わかりません。
じいさまとばあさまは、ネズミからもらったお金で、しあわせにくらしましたとさ。

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