児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

2005年11月

拠点長会の席上で語った内容の第3回目。

子どもと、知的なあるいは情緒的な会話を行うことが、とても大きな教育効果をもたらすことは充分にわかっていても、いざそういう会話を行おうという段階になると、ほとんどのお母さんは、自分がどんなに無力であるかを知るに違いありません。そのための適切な教材の第一は、誰が何といおうと絵本です。

絵本という教材がないと、おかあさんは昔ばなしをしてあげることも、動物、乗り物、植物等について豊かな話をしてあげることも、語りあうこともできません。つまり、この教材なしでは、教育的話題をみつけようとする段階で、たちまち行き詰まってしまいます。

絵本があれば、ただのお母さんは、たちまち万能の教師に変身することができます。しつけ的なテーマ、科学的なテーマ、音楽や美術など芸術的なテーマ、世界の国ぐにのお話、有名な人のお話、何でも話題にすることができます。しかも、お母さんというのは、わが子の個性、性格、能力、体調、気分を世界一よく知っている人ですから、絵本に描かれているテーマについて、どんな言葉づかいをすればよいのか、どのくらいのテンポで話せばいいのか、どんな歌いかたをすれば喜ぶか、どんな演出をすれば効果的か、よく心得ています。つまり、おかあさんだからこそ、わが子の理想的マンツーマン教育ができるのです。

このように考えてまいりますと、絵本というのは子どものための教材というより、おかあさんがわが子にマンツーマン教育を実施するための、おかあさんのために作られた教材と考えた方が、現実にそくしていると判断してもよいのではないでしょうか。

拠点長会の席上で語った内容の第2回目。

これまでのオリジナルラインナップ「いずみ文庫」4シリーズは、どちらかといえば本格的に活用するためには、生後2~3歳になるまで待たねばならなかったのに対し、「みんなのおんがくかい」は、 子どもの誕生と同時に活用できる商品であるという点を強調したいと思います。

昔から、胎教ということがいわれてきました。妊婦が精神的な安定や修養につとめ、お腹にいる胎児によい影響を与えることの大切さを説いたのでしょう。それが、最新の研究によると、胎児の聴覚は、妊娠4~5ヶ月から発達しはじめ、お母さんの声をはじめとする外界の音が聞こえるそうです。そして、童謡やクラシック音楽などを聞くことにより、アルファ波という脳波が流れて、胎児にも妊婦にも心地よい精神状態に保たせてくれるわけです。逆に、騒音に満ちた人工的な環境にいるとベーター波という脳波がでます。この波はイライラしているときに出るようで、気分のよいものではありません。雑音と喧騒に満ちた日常生活に、心あたたまる音楽を聞き、お腹の赤ちゃんに語りかけるのは、必ずよい胎教になるはずです。

戦後の核家族化という社会現象によって、お母さんは、以前のようにおじいちゃんやおばあちゃんと相談しながら子どもを育てるというわけにはいかなくなりました。おまけに、通勤に往復2、3時間もかかる現状では、もうひとりの生みの親であるお父さんの協力もあまり期待できません。いわば、幼児にかかわるほとんど一切のことを自分ひとりで考え、判断し、おこなわなければならないのですから、お母さんにのしかかる重圧は並大抵のものではありません。

お母さんは、わが子の食事、睡眠、排便といった生活習慣はもとより、対話、遊び、運動、しつけなど、幼児の生活のすべてを引き受けているわけで、食事のさせかたを誤れば食中毒や栄養失調にもなりかねません。さらに、睡眠のさせかたを誤れば情緒不安定な子どもにもなりかねません。適切な指導をしなければ子どもは排便を自力で行うことはできません。子どもとどう対話するか、どのようにしつけるか、そのやりかたの適不適によって、子どもの能力や人格は、天と地ほどもかけはなれたものになることは疑いのない事実です。これらの教育の成果がすべて、お母さん次第だという現実は、普通のお母さんにとって、あまりにも厳しいものだといえましょう。


拠点長会の席上で語った内容の第1回目。



みんなのおんがくかい」 は、お約束通り5月末(1983年)に完成いたしまして、拡売にはげんでいただいていると思いますが、どんな感想をお持ちでしょうか。内容面では、非常に高い評価をいただいて嬉しく思っております。有吉忠行、西田照子さんお二人による解説のすばらしさ、絵のほうは海外でも高く評価されているアユカワマン氏がメルヘンの世界を精魂こめた120枚の絵にしてくださいました。さらに、一流の音響メーカー・アポロンの協力を得てすばらしい音源を制作してもらえました。まさに3拍子そろった完成度の高い商品に仕上げることができたことは、創業9年のあゆみの結晶であるといってよいかと思います。



そこで今回、この「みんなのおんがくかい」はどういう特長のある商品なのか、どういうねらいで制作したのかといった点をいくつかお話しいたしますので、営業活動の参考にしていただけたらと思います。さらに、「親子読書ライブラリー」 という、当社がこれまで刊行してきたオリジナル図書を組み合わせて販売できるように、9つのコースを発表しましたが、これにはどういうねらいがあるのかということにもふれてみたいと思います。




コースれんげ
まず、「みんなのおんがくかい」が完成したことにより、これまでのオリジナルラインナップの中で欠けていた視聴覚の分野を埋めることが出来ました。



美しい夢を育てる「いずみ文庫」●第1期「せかい童話図書館」(40巻)、観察力や注意力を養い発見する喜びを育てる ●第2期「こども科学図書館」(40巻)、せかいをみつめる広い視野を育てる ●第3期「子どもワールド図書館」(38巻)、主体的・創造的に生きる心を育てる ●第4期 「せかい伝記図書館」(38巻)、そして、明るくやさしい心を育みリズム感や音感を養う「みんなのおんがくかい」(12巻)が加わったことにより、子どもたちの総合能力を開発するための基本シリーズが揃ったことになります。



みんなのおんがくかい」が完成した1983年当時、当社の販売組織は、依然としてフランチャイズシステムによる支社や営業所を全国に設置し、そこから個々の家庭へ訪問販売する手法を中心に展開していた。当時、いずみ書房が拠点をおいていた都市は、北から盛岡、秋田、仙台、福島、宇都宮、前橋、浦和、三鷹、八王子、千葉、木更津、川崎、横浜、新潟、長野、上田、松本、飯田、諏訪、静岡、大阪、宇部の各市であった。

大きな市街地に拠点を置き、採算をとりながら、長い間それを維持していくことは容易なことではない。そのため、個々の営業マンへは、目標をしっかり持って日々の活動ができるように、6ヶ月間の長期販売コンテストを実施していた。そして、「いずみ通信」という社内報を毎月発行し、コンテストの速報や、さまざまな営業活動に役立つ情報を詳細に伝えた。さらに、コンテストの表彰をかねて、6ヶ月ごとに全国拠点長会を温泉地でひらき、会社の方針を伝えたり、拠点長の目標管理や決起大会、夜は懇親会を催し、モチベーションを長期間保つための工夫をこらしたものである。

1983年の7月に開催した拠点長会の席上で、私は「みんなのおんがくかい」を完成させたことにより、これまで刊行した「いずみ文庫」(ポケット絵本)の4シリーズと「みんなのおんがくかい」を、さまざまに組み合わせをすることを提案した。これまでは単品売りが中心だった販売形態から、2シリーズ、3シリーズと組み合わせて販売することにより、売上倍増を願ったわけである。そのためには顧客に、どういう話をしてほしいかの提案を、拠点長の前で語った。

次回から何回かにわたり、その内容を記述することにしよう。

1983年に発売を開始した「みんなのおんがくかい」の特徴を、改めて5つのポイントにまとめてみました。発売当時はカセット12巻でしたが、のちにCD12枚に変更、判型も当初はA5判上製(各32ページ)を、A4判上製に変更しました。

(1) 夢がひろがるたのしい童謡120曲を厳選
日本人の心のふるさととして、歌い継がれてきた名曲から、新しく生まれた名品まで、たくさんの歌の中から、珠玉の童謡120曲を厳選しました。しかも、文部省の幼稚園教育要綱、厚生省の保育指針および小学校の音楽教科書を参考に選曲しています。

(2) 愛をはぐくむ世界の名曲48曲を選曲
子どもたちにやさしく語りかけるセミクラシックの世界は、愛に満ちた美しい心をはぐくみ、右脳を刺激して才能豊かな人を作り上げます。小中学校の鑑賞教材曲を中心に心に印象深く残る名曲、子どもたちに是非聞かせたい世界の名曲48曲を選曲しました。

(3) CD12枚・歌の絵本12冊・全曲おさめた楽譜集付
CD1枚に対応した歌の絵本が1冊ずつついて、ページをめくるごとに夢を呼ぶ素晴らしい世界がひろがります。全120曲の童謡を五十音順に収めた、見やすく歌いやすい楽譜集もついていますから、CDにあわせて歌ったり、家族でいっしょに歌ったりするときに便利です。

(4) 最新のリズムアレンジ、一流の歌手・合唱団・楽団による名演
子どもたちは、生まれつきリズムが大好きです。「みんなのおんがくかい」は、最新のリズムで録音されていますから、自然に曲にとけこんでいけるばかりでなく、正しいリズム感覚を養います。また、熊倉一雄、片桐和子、宍倉正信、友竹正則、大志万明子、天地総子、大杉久美子、水森亜土、山田康雄ら17名の歌手、東京荒川少年少女合唱隊、西六郷少年少女合唱団、わかば児童合唱団、フォア・エコーズ、エコ・エレガンテ、スクールメイツなど11の合唱団による歌唱と、ロンドン交響楽団、ハンブルグ放送交響楽団、プロムジカ交響楽団、羽田健太郎らによるセミクラシックの名演奏です。さらに、一流音響メーカーであるアポロン(当時)の制作ですから、ご家庭で本格的な音楽会が楽しめます。

(5) 母と子の対話を深める指針と懇切な名曲解説
従来の童謡絵本は、単に歌詞に絵がそえられたものがほとんどでした。「みんなのおんがくかい」は、童謡1曲ごとに、その歌の心を子どもたちに話しかけられるように、指針そえました。CDを聞いたあと、お母さんがうたって聞かせたり、子どもたちにやさしく話しかけてください。親と子の心の絆がしっかりむすばれていくことでしょう。歌の絵本の各巻末には、セミクラシックの名曲をわかりやすく紹介しました。

現在、特価38000円(定価48000円)で販売しております。詳しくは、いずみ書房のホームページを参照ください。

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