「ねこはどうして夜も目が見えるの ?」 おもしろ科学質問箱 15

いくらねこでも、真っ暗な中では見えません。でも、人間に比べると、ずっと少しの光でも、よく見えます。それは、ねこの目が外に突き出ているために、広い角度から光を集めることができるのと、明るさに応じて、瞳を大きくしたり小さくしたりできるからです。

大きさばかりでなく、形も変えます。暗闇に近いところではまん丸、うす暗いところでは縦長の楕円形、明るいところでは針のようになります。そのため、昔の人は 「六つ(午前・午後6時頃)丸く、五・七(午前8時・午後4時)卵に、四つ八つ(午前10時・午後2時)は柿の種、九つ(正午)は針」 といって、ねこの目の大きさを見れば、およその時間がわかるといいました。すばやい変化のことを 「ねこの目のように変わる」 といいます。

それから、ねこの網膜の裏側には、光を反射させる膜があるため、光の当たる角度によって緑色に光ったり、ピンクや黄色、金色に光ったりもします。暗い夜道を歩いていて、急に路地から飛びだしてきたねこが、キラリと目を光らせたりするのは、そのためです。

このように光る目やよく見える目は、ねこばかりでなく、夜に動きまわる動物たちにそなわっている性質です。