「セーターをぬぐとき、どうしてパチパチするの ?」  おもしろ科学質問箱 3

どんな物(物質)も「原子」とよばれる小さな粒からできています。一つ一つの原子も、もっと小さな粒からできていて、その中にはプラスの電気をもった粒子(陽子)と、マイナスをもった粒子(電子)がたくさんあります。ほおっておくと、それらが平均してまじっているため、電気がないようにみえます。

ところが、毛糸のセーターの下に化学せんいの下着をきていると、それをぬぐとき、くっついてパチパチ音がします。こういう現象を科学では、セーターと下着が「帯電した」といいます。電気を帯びたという意味です。セルロイドの下敷きをわきの下に入れて引っぱったり、はっぽうスチロールを毛皮や絹の布などでこすったりしても、同じことがおきます。こんなふうに、ある物質を別の物質でこすったりしたときにできる電気のことを、静電気とか、マサツ電気といいます。

ふだんセーターは、陽子と電子を同じ数だけ持っているため、プラスとマイナスの電気がつりあっています。セーターをぬぐと、セーターの電子の一部が下着のほうに移るため、セーターの陽子が余ってしまいます。そのためセーターは、プラスの電気を帯びて、下着を引きつけます。それがセーターをぬぐことで、空気中に電気が無理やり通るために(これを「放電」といいます) 熱が出て、その熱が空気をふくらませて、パチパチ音がするのです。これを暗いところでやってみると、パチパチ光るのがわかります。静電気(マサツ電気)は火花だからです。

カミナリも、セーターにくっついた下着を無理やり引き離したときに起きる放電の規模を、とてつもなく大きくしたようなものです。雲と雲や、雲と地面の間で帯電する現象で、放電の光が稲妻(イナビカリ)で、パチパチする音がカミナリのゴロゴロです。

なお、静電気というのは、文字通り静止している電気です。針金を通してつたわる電気は動いている電気で、これは「電流」といって区別しています。

幼い子からの表記の疑問に対する回答は、「マサツ電気というのがおきたの」 という程度でよいのではないでしょうか。