こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」20

● 親のほうから積極的に話を聞くように心がける

小学6年生の男の子5人が自転車で遊びに行っての帰り、1人が、自動車と接触して横転した。ところが、4人の仲間はこれを目撃していながら、かけよろうともせず先に帰ってしまった。そして、つぎの日学校で顔をあわせると、仲間の1人が、きのう横転した子に 「なんだ、おまえ生きてたのか」 と言った。──これは、じっさいにあった話ですが、なにか、ぞっとさせられます。

それにしても、どうしてこんなことが……。その要因のひとつに家庭における親と子の会話のありかたが指摘されます。勉強したの? 勉強しなさい。だめじゃないの。わかったよ。いまの多くの家庭では、こんなやりとりが主役で、心をかよいあわせた会話は、ほとんどありません。問題はこれです。

子どもが、学校でのことを語ろうとしないなら、親のほうから、積極的に話をひきだすように、話を聞いてやるように心がける。そして 「あなたはそのとき、どう思った?」 「どうしてあげたらいいと思う?」 「その子は、どんな気持だったのかしら」 「みんなは、どんなことを考えたのかしら」──わが子にこんな問いかけができる状況をつくりだしていくことです。また、ふだんから、わが子に 「お母さん困ってるの。お願いだから、ちょっと助けてちょうだい」 「きょうは助けてくれて、ほんとうにありがとう」 「きょうは、たすかったわ」 などと、ことばで感謝の気持をはっきり伝えることを、日常的につづけるように心がけることです。子どもは、こんな問いかけや感謝のことばをとおして、人を思いやる心、人のためになにかをするよろこびを、しぜんに育てていってくれます。