こうすれば子どもはしっかり育つ「良い子の育てかた」 9

● 自由にのびのびと書かせよう

幼児にクレヨンや鉛筆を持たせると、ところかまわず、思いっきり書きなぐろうとします。白い紙を与えると、紙いっぱいに書きちらして、しまいには絵や線が紙からはみだして、テーブルやたたみにまで、のびていきます。
さあ、このとき 「あらあら、この紙の中に書かなきやダメよ」 と叱っていませんか。せっかく書いた人の絵の手や足が、紙のなかに書ききれずに切れてしまっているようなときは 「この紙のなかに、ちゃんと書かなきやダメよ」 「紙のまん中に、じょうずに書かなきやダメよ」 などと、言いいがちです。
そんなときは、もっと大きな紙を与えてあげてほしいものです。いろいろな大きさの紙を用意して、子どもに自由にえらばせることもよいでしょう。いつもいつも、同じ大きさの紙を与えて 「はい、これにちゃんと書きましょうね」 とやってしまうと、子どもは、いつのまにか、自由にのびのびと書くことも、創造性をのばしていくことも忘れてしまいます。いつも規格サイズの紙に規格品の絵を書くうちに、その絵と同じように、こぢんまりとした規格サイズ思考の人間へと育ってしまうからです。
規格サイズの紙ばかりを与え、子どもの自由奔放な絵に 「あらあら、ちょっとおかしいわね」 と顔をしかめ、子どもの手に親の手をそえてやるようにして 「ほら、こうしたほうがいいでしょ」 と形のととのった絵ばかり書かせて満足している親が、何と多いことでしょう。これでは、子どもに絵を書くことへの、ほんとうの興味が芽生えるわけがありません。