前回に引き続き、「せかい伝記図書館」の執筆の中心となっていただいた有吉忠行氏の講演記録の最終回を紹介する。

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以上申しあげたようなことで、いずみ書房が、いかにまじめな出版社であるか、おわかりいただけたと思います。この 「せかい伝記図書館」 の編集には、構想されてから5年、編集実務を開始してからおよそ3年もの歳月がかかっていますが、私は、この伝記のしごとをさせていただいて、いずみ書房にますますほれてしまいました。このような出版姿勢をつらぬけば、いずみ書房は、数年のうちに、他社をしのぐすばらしい出版社になることを信じています。みなさんも、そのように信じて下さい。そして、胸をはって、営業活動にまい進なさってください。たんに本を売っているというのではなく、日本の文化運動の先端を担っているのだという誇りを持たれるべきだと思います。日本の子どもたちに、あたたかい心と美しい夢を売っているのだと信じられたらいいと思います。

さいわい、いずみ書房のこれまでの4シリーズは、たいへんバランスがとれています。
第1期の「せかい童話図書館」は、子どもたちの美しい夢を育てます。
第2期の「こども科学図書館」は、子どもたちの発見の喜びを育てます。
第3期の「ワールド図書館」は、子どもたちの社会を広く見る目を育てます。
第4期の「せかい伝記図書館」は、子どもたちの主体的に生きる心を育てます。

美しい夢、発見のよるこび、社会を広く見る目、主体的に生きる心、どれもたいせつなものです。ところが、これらのことは、いまの日本人に欠けすぎていると思います。他人の悲しみがわかるやさしい心と、人にひきずられないで自分の道を強く生きぬく心、この両方を、これからの子どもに期待したいものです。この期待のためにも、編集と営業が一体となった、いずみ書房の発展を、心づよく見守りたいと思います。私も、教育界と出版界で生きてきた20数年の経験を生かして、いっしょうけんめい、協力させていただこうと思っております。