児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。

1987年に刊行した英国レディバード社とのタイアップ企画第3弾、「レディバードブックス特選100点セット」のカセットの内容は、どのようなものかを教えてほしいという問い合わせを何人かからいただきました。テープの一部をダビングしてお送りすることは可能ですので、ご請求ください。

なお、当時ダイヤモンド社から、ハイテク時代の知的生活情報誌と銘打った「BOX」というビジネスマン向けの月刊誌がありました。1988年11月号で「英語の強化書」という特集記事が掲載され、その頃話題になっていた9種類の語学テープの音質比較をイギリス人英会話講師の辛口評というコラムで紹介。「レディバードブックス特選100点セット」は、次のように最上位にランクされました。参考にしていただければ幸いです。

録音と音質/評価/レベル/辛口批評
● レディバードブックス特選100点セット
ステレオ効果音。音楽付/優/初級~上級/ドラマ仕立ての楽しさ、音響効果・音質・発音の明瞭さは他の比ではない
● イングリッシュアドベンチャー「家出のドリッピー」
ステレオ効果音。音楽付/優/初級/発音がクリア。英語も音楽もおもしろく楽しめる
● レストラン・アメリカン
ステレオ音楽付/上/初級/分かりやすくサービス業以外の語学学習にも適している
● Magazine USA
バイノーラル、効果音、音楽付/上/中級/音質はいいが、イントネーションが毎回少しずつ違う
● Newsweek コラムシャワー
一部ステレオ音楽/上~劣/上級/学生の勉強には格好の教材だが、テキスト部分の音質がよくない
● 東後勝明のビジネス英語会話
モノラル効果音、音楽なし/中/中級/いかにも日本人的英語、ガイジンはもっとくだけている
● 自己紹介の英語
モノラル効果音、音楽なし/中/初級/日本人がガイジンに使う英語。ガイジンはもっとフランク
● 新ボキャビル大特訓
モノラル音楽付/中/初級/イントネーションを学習するにはよい教材だが、単語の選択があまり一般的とはいえない
● 西村式英会話ホイホイ上達法ヒアリング大革命
モノラル効果音、音楽なし/やや劣/初級/英語の特徴を強調しすぎている。アメリカ英語にこだわりすぎのキライあり

昨夜(1月26日)の読売新聞夕刊に5段抜きで2008年の4月から、「公立小学校で英語を正式科目として教えることができることを決めた」という記事が掲載されていた。ただし、すべての小学校というわけでなく、自治体の判断でカリキュラムを柔軟に変更できる仕組みを設けてよいというものだ。政府の構造改革特区推進本部(本部長・小泉首相)の評価委員会が26日の午前の会議で決定したという。他紙はどのように報道されているかと、朝日新聞をくまなく見たが一行も載っていない。ネットでも検索したが、この報道は「読売新聞」だけのようだ。

公立小学校の英語教育は、2002年の4月からスタートした「総合的な学習の時間」という授業の中で教えてよいということになり、現在全国90パーセント近くの小学校で英語の学習がおこなわれているといわれる。さらに、政府は2003年に規制緩和特区で、英語を正式科目として教えることを認め、石川・金沢市、群馬・太田市、埼玉・行田市、東京・港区など67の自治体に認可した。その成果は、「英語への関心が高まり能力も向上、教師の意欲も高まっている」ということで、認可制から自治体の意思で、正式科目とすることが可能ということになったのであろう。

NHKなど一部の報道で、昨年末に2008年4月から「公立小学校で英語を正式科目」という報道がなされたが、反対する人が多くあったためか続報がなかった。結局、昨日の会議により、自治体の判断にまかせるという方向で決着したものと思われる。

1987年に刊行した英国レディバード社とのタイアップ企画第3弾、「レディバードブックス特選100点セット」のうち、主な作品の内容を紹介してみよう。今回は、ジョナサン・スウィフト(1667-1747)が1726年に出版した「ガリバー旅行記」。もともとは、大人向きに書かれたもので、当時の英国の政治、社会、宗教などを厳しく批判した風刺小説。小人国、大人国のほかに、飛ぶ島、馬の国などで構成されている。


●「ガリバー旅行記」あらすじ


ガリバー1(小人国リリパットの巻) 1699年5月、ガリバーは南太平洋行きの船医として船に乗り込んだ。その途中、嵐にあって船は難破、ガリバーはリリパットという小人国に漂着した。この国の人たちはわずか15センチ、巨人のガリバーを見てとても驚いたが、彼がおとなしいことを知り安心する。


ガリバー2ある時、リリパット国王から隣国のブレフスキュという国の軍艦50隻を奪い取ってほしいと頼まれ、ガリバーはその通りにする。リリパット国王はとても喜び、この国最高の爵位をさずけて優遇した。ところがある日、この国の重臣のひとりが、ガリバーがブレスキュ国と通じているから、盲目にさせるように国王に進言する。ガリバーはすぐにブレスキュ国へ逃れ、彼はあついもてなしを受けた。そんなある日ガリバーは海岸でボートをみつけ、それに乗っていたところを帆船に救われ、ようやくロンドンの家に戻る。


ガリバー3(大人国プロブディグナグの巻) 旅の好きなガリバーはまた船医として旅立つ。船旅の途中、飲み水がなくなったためボートに乗って近くの島についたが、同行した船員は巨人に追いかけられ、彼を置いたまま逃げ帰ってしまう。この島はプロブディグナグという大人国だった。ガリバーは雲をつくような巨人の農夫につかまり、家へ連れて行かれた。3人の子どもは食事をしながらガリバーを見たいと、テーブルの上に置いた。特に9歳の少女(といっても身長は13mもある)はガリバーをかわいがってくれた。


ガリバー4ガリバーのうわさは広まり、農夫はガリバーを見世物にして、国じゅうを歩きまわった。そのうち、王室にまで知られ、女王に気に入られ、部屋やガリバー用の食器まで作ってくれた。


ガリバー5ガリバーは、王様にも気に入られ、イギリスの政治についていろいろ聞かれたりした。そのうち、王と女王は国中を視察することになり、ガリバーも箱に入れられお供をした。ある日大鷲が箱の取手をくわえて飛び出し、海の上に落とした。ガリバーは、箱の屋根のはねあげ戸を開けて助けを呼んだが誰もこない。途方にくれ、あきらめかけたとき、箱が引っ張られているのに気がつく。英国船の甲板に引き上げられ、助けられた。大人国の話を誰も信じなかったが、首にかけていた女王にもらった指輪をみせて信じてもらえたのだった。


1987年に刊行した英国レディバード社とのタイアップ企画第3弾、「レディバードブックス特選100点セット」のうち、主な作品の内容を紹介してみよう。今回は、フランスのアレクサンドル・デュマ(1802-1870)の代表作「三銃士」。1845年に発表され、大ベストセラーとなり、その後世界の子どもたちに大人気となった歴史小説。ここに登場する国王ルイ13世、国王に張り合う枢機卿リシュリュー、王妃アンヌをはじめ、主人公ダルタニアンも実在人物だった。


●「三銃士」あらすじ


三銃士11625年4月、やせ馬にまたがった無鉄砲な若者ダルタニアンは、国王の近衛銃士トレビルへの紹介状をもって、パリへ向かった。ところが、三銃士アトス、アラミス、ポルトスと1時間おきに決闘するはめになった。まさに、決闘しようとするとき、国王と対立する枢機卿の護衛士たちにとがめられて果し合いになり、ダルタニアンは三銃士の味方になって戦い、敵の隊長をうちとってしまう。これをきっかけに、ダルタニアンは国王にも認められ、三銃士とかたい友情で結ばれる。


三銃士2国王派と枢機卿派と2派に分かれたフランス宮廷は、おたがいにさまざまな陰謀をめぐらせていた。枢機卿は王妃アンヌに思いをかける一方、王妃の心は国王から離れ、イギリスのバッキンガム公を愛していた。ある日国王は枢機卿の入れ知恵で、舞踏会を開くことにし、国王は王妃に、以前プレゼントした12個のダイヤモンドのついた飾りボタンをつけてくるように命じた。ところが、その飾りボタンを王妃はバッキンガム公にやってしまっていた。公へあげたことを知った枢機卿のたくらみだった。


三銃士3飾りボタンをバッキンガム公から返してもらってほしいという王妃の密命を受け、ダルタニアンは三銃士とともにロンドンへ向かう。しかし道中あちこちで、4人の命をねらう待ち伏せにあう。苦難の末、ダルタニアンはバッキンガム公にあい、王妃の危機を告げる。飾りボタンを調べたところ、12個あるうち2個が奪われていた。枢機卿の命をうけたミレディという女の仕業だった。舞踏会まであと5日、公は宝石職人に元のものと区別がつかないボタンをこしらえ、ダルタニアンは急いでパリへ。


三銃士4「王妃よ、なぜダイヤの飾りボタンをしてこないのかね」と王が尋ねると、王妃は「この人ごみで傷ついてはと思ったからですわ。今から取りにいかせます」。ミレディから奪った2個のダイヤを手に入れていた枢機卿は、「この2つのダイヤの出所を王妃にお尋ねになってください」と勝ち誇った様子だった。しかし、王妃は誇らしげに飾りボタンを身につけて登場。ダルタニアンは、王妃が枢機卿をやりこめたことに大満足だった。国王、近衛銃士トレビルに認められ、三銃士と親しく交わり、いつか彼らと同じ銃士となることだろう。


1987年に刊行した英国レディバード社とのタイアップ企画第3弾、「レディバードブックス特選100点セット」のうち、主な作品の内容を紹介してみよう。今回は、牧師夫妻と3人の男の子、フリッツ、エルネスト、ジャック、末娘フランシスの一家6人が航海の途中で嵐にあい、無人島でくらす冒険物語。スイスのウィース(1743-1830)作、牧師の父親との合作といわれる。


● スイスのロビンソン一家 (あらすじ)


スイスのロビンソン1船が座礁したのは、無人島に近いところだった。船には6人の家族のほか、2匹の犬、羊と乳牛とヤギが数頭、メンドリが数羽、ブタが一匹、そして工具と、銃、大砲などがあった。6人は、たるを切っていかだを作り、動物たちや道具を島にひきあげた。森の奥の大木の上に小屋をつくり、そこで生活をはじめる。


スイスのロビンソン2家が出来ると、次は島の探検。歩いたり、いかだに乗ったり、島のおよその地形、動物や植物の種類を調べた。そして「タカの巣」「神の入り江」「サメ島」とかいろいろ名前をつけた。キャンドルベリーの実でろうそくを作ったり、難破船を爆破してたくわえを少しずつ増やしていった。ワシを捕まえて訓練したり、たくさんの子ブタをみつけて飼いならしたり、水牛をみつけて荷物を運ばせたり馬乗りするようにバッファロー乗りを楽しんだりもした。


スイスのロビンソン3やがて雨季がくると、よく乾いた安全な場所がほしくなり、岩山に穴をほって快適な洞窟もこしらえた。子どもたちはたくましく成長し、ダチョウをとらえたり、大蛇を退治したり、カヤックをこしらえて近くの島々を探検したり、パンサー、カバ、ゾウの群れに出くわしてもひるまないほどになっていった。


スイスのロビンソン4あっという間に10年がすぎていった。住まいも立派で便利になり、食料も豊富になり日常生活の上で不自由を感じることもなくなっていった。そんなある日、狩にでかけたフリッツは、つかまえたアホウドリの足に布切れが結びつけられていることに気がついた。「救援を乞う、スモーキング・ロックにいる難破船の乗員を」と書いてあった。まもなく、ジェニーというイギリス士官の娘を見つけた。嵐にあって遭難し、岩穴に3年間もひとりでくらしていたという。


スイスノロビンソン5ジェニーが一家に加わってすこしたったある日、フリッツが2台の大砲を手に入れ、大砲を打ったところ、砲声が7発かえってきた。そして、イギリスの旗を立てた船がやってきてフリッツをみつけた。


スイスのロビンソン6みんなは国へもどるかどうか話し合った。夫婦とジャック、エルネストはこの美しい島へ残ることを、フリッツとフランシスは、ジェニーとヨーロッパへもどることを決意したのだった。


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