児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ

30歳で独立、31歳で出版社(いずみ書房)を創業。 取次店⇒書店という既成の流通に頼ることなく独自の販売手法を確立。 ユニークな編集ノウハウと教育理念を、そして今を綴る。


「レディバード図書館」の別巻「お母さんお父さんのための育児・しつけ教室」5点は、監修者ウィングフィールド夫妻の代表作であり、本シリーズの本質が綴られているため、5回に分けて、夫妻のコメントを紹介する。本日は1巻目、誕生から2歳までの「育児・しつけ教室」。




しつけ教室1-1


しつけ教室1-2


しつけ教室1-3




(コメント) 子どもは1歳近くなると、お母さんの絵本の読み聞かせに耳を傾け、簡単な言葉を理解できるようになります。しかし、それも5~6か月の頃から、赤ちゃんに本を読んだり見せたりして普段から親しませておかないと、必ずしも1歳になったからといって、興味がわいてくるとは限りません。

1歳から1歳半の段階では、絵本に描かれた絵と、実物との区別があまりついていません。しかし、やがて絵と実物との区別がつくようになり、絵の中に動物や乗りものなど日頃親しんでいるものがあると、指を差したり名前をいったりしながら、まわりの人に確認を求めるようになります。家の中にあるもので、名前がいえなくとも実物を持ってきて、絵本と同じものであることを認識し、喜びをあらわすようになります。




前日に続き、1985年に刊行した「レディバード図書館」のタイトル、および、監修者ウィングフィールド夫妻のそれぞれのジャンルに対するコメントを掲げてみよう。



● 言葉の数をふやす本 5点



(16)どうぶつの おはなしをしよう

(17)あかちゃんの おはなしをしよう

(18)いえのなかの おはなしをしよう

(19)きるものの おはなしをしよう

(20)ねむりの おはなしをしよう
言葉の数をふやす本レディバード


(コメント) 子どもたちといっしょに、楽しみながら読めるように、英国初期幼児教育協会の指導と援助によって作られました。子どもと大人の会話を刺激し、さらに、将来著しく発達する読解力の基礎作りを提供することを目的にしています。特定の答えを期待することより、説明したり話し合いを促すことが大切ですから、あまり多くの質問をすることは避けてみました。幼い子どもが物や生き物に親しみと愛情を感じるように、挿絵や内容に工夫をこらしています。



● やさしい昔ばなし 7点



(21)ひよこの リキン

(22)にげだした ホットケーキ

(23)3びきの やぎ

(24)めんどりと むぎ

(25)こびとと くつやさん

(26)まほうの かゆなべ

(27)おばあさんと こぶた
やさしい昔ばなしレディバード


(コメント) まだ物語に慣れていない幼児に、物語というのは何とおもしろくて楽しいものなのだろうと思えるような、一級の作品ばかりを集めています。共通するのは、内容やテーマが子どもに身近でイメージできるものであること、子どもの大好きな「くり返し話」であるということです。くり返し話が興味深いのは、幼児にも容易に予想が立つということでしよう。ストーリーのパターンを覚えた子どもは、予想が的中したことがうれしくて、何度も聞きたがります。そして、物語としてのまとまりや、空想の世界のおもしろさがわかってくることによって、より複雑な物語に親しめるようになり、子どもの人間的成長を促す心の栄養となっていくことでしょう。明るい笑いを誘うこころ暖まる内容は、抽象的世界への入門として欠かせません。



(別1)育児・しつけ教室[2歳まで]

(別2) 育児・しつけ教室[2~3歳まで]

(別3) 育児・しつけ教室[3~4歳まで]

(別4) 育児・しつけ教室育児・しつけ教室[4~5歳まで]

(別5) 育児・しつけ教室[5~6歳まで]

(別6)ホワイトブック

(別7)プレイブック

(別8)ガイドブック
育児・しつけ教室レディバード


* 別巻の「お母さんお父さんのための育児・しつけ教室」(5巻)については、本シリーズの本質が綴られているため、明日から5回に分けて、詳細を紹介する。




1985年に刊行した「レディバード図書館」のタイトル、および、監修者ウィングフィールド夫妻のそれぞれのジャンルに対するコメントを掲げてみよう。



● 生活絵本 3点



(1)ぼくと わたしの いちにち

(2)こいぬと こねこ

(3)のりもの えほん
レディバード生活絵本


(コメント) 幼児の日常生活の中で、特に身近なものをテーマにした絵本たち。ひとつひとつの絵がシンプルで、やさしく語りかけるように、また話したくなるように工夫をこらしています。幼児に与える絵本で大切なことは、何といっても絵の輪郭がはっきりしていることです。



● 知識の絵本 6点



(4)かずの えほん

(5)いろの えほん

(6)じかんの えほん

(7)かたちの えほん

(8)おおきさくらべ

(9)ABCの えほん
レディバード知識絵本


(コメント) 子どもの学習に適した時期というのは、年齢ではなく子どもが関心を持ち新鮮に感じたそのときです。親がほんの少し、関心を促すだけで、子どもは興味を示し、ぐんぐん覚えていきます。その興味をいだかせ、疑問に応える手助けとなるのが、以上の6冊です。それぞれが、子どもの読書というより、知りたがりの心を理解にむすびつけるための工夫をしています。



● 文字遊びの絵本 6点



(10)どうぶつえんの えほん

(11)こいぬの もじえほん

(12)こねこの もじえほん

(13)ろばの もじえほん

(14)こひつじの もじえほん

(15)こがもの もじえほん
レディバード文字遊び絵本


(コメント) 物語絵本、観察絵本などストーリー性のある読書に導くための、子どもが最初に出会う絵本です。子どもが初めて手にする絵本は、その後に出会うさまざまな本の中で最も大事な意味を持っています。なぜなら、その本が幼児に喜びを与え、満足させるものであったら、読書への興味の基盤が築かれることになるからです。



レディバード図書館」の監修者であるウィングフィールド夫妻は、監修に当たって、「家庭でおこなう幼児教育」と題し、次のような文をよせてくれた。

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大脳生理学や発達心理学の最近の研究成果によると、人間形成の基礎は、小学校へあがるまでの幼児期に家庭でどのような育児、しつけを受けてきたかによって決定されるということが、立証されています。

お母さんお父さんが家庭で行なう教育が、子どもへの教育の出発点にあります。正常な赤ちゃんは、生まれたときから、冒険心と探求心を備えており、心も身体もめざましく成長する幼児期の子どもの生活は、目覚めている限り、たえず何かを求めて活動するといっても過言ではありません。身のまわりの見るもの、聞くもの、触るもの、五感に感じるあらゆるものが新鮮であり、見たり聞いたり触ったり、具体的な行動で、身近な世界を確認し認識していくのです。

安定した幸せな家庭があれば、人間形成の基礎づくりは、自然にできあがっていくものだとお考えの方も多いようですが、必ずしもそうではありません。子どもの行動範囲が制限されていたり、回りをあまりに大人の基準に添って整理整頓してしまうと、かけがえのない冒険心や探求心の芽までも摘んでしまい、2歳にして、すでに無気力な子どもにしてしまうということにもなりかねません。

お母さんお父さんは、毎日意識的に、今までよりもたくさんの刺激と興味を子どもに与えるようにしましょう。人間の一生を通じて、もっとも成長が著しいのは、誕生から2歳まで、それに続いて3歳から6歳までです。私たちは、この時期の子どもの成長を促すこともできるし、同時に遅らせてしまう可能性もあるのです。

家には、たくさんのおもちゃがあると思いますが、果してそのおもちゃは、子どもの成長に役立っているでしょうか。子どもがしゃぶったり、なめたりしそうな有害な塗料をおとしてあれば、普通の家庭用品でも、絶好の遊び道具になるものがたくさんあります。ガラクタも、子どもにとって大切な遊び道具なのです。

ダンボール箱や木の箱は、積木のように積み重ねて遊べます。プラスチックのびんは、切ったり形を整えて、水遊びや砂遊びに使ったり、形合わせのおもちゃとしても使えます。こんな身近な素材をたくさん与えることが、子どもの旺盛な知識欲、冒険心を刺激するということを忘れないで下さい。

このシリーズは、私どもの尊敬する提携先である日本の「いずみ書房」の要請に応じて、たくさんある「レディバード・ブックス」の中から、未就学児にふさわしい絵本を厳選したものです。きっと、毎日の子育てに役立たせることができることでしょう。

特に、別巻の「お母さんとお父さんの育児・しつけ教室」 の5冊は、子どもの潜在能力を引きだすことの大切さ、さまざまな状況をフルに活用することの大切さに気づいたご両親のお手伝いをし、刺激をあたえることをめざしています。まずこの本を通読し、子どもへの育児・しつけをどのように行なうべきかを理解し、わが子の年齢にあった教育をしてください。なお、ここに示した年齢は、あくまで参考です。子どもには、非常に個人差がありますので、愛情と忍耐をもって、お子さまの知的成長を暖かくみまもってください。

いずみ書房が1985年に刊行した、6番目のシリーズ「レディバード図書館」の特色を掲げてみよう。

(1) 世界で最も読まれている絵本の日本語版

英国レディバード社は当時、首都ロンドンの北西150kmにあるラフボロウという小都市にあった。出版社でありながら、6000坪ほどの敷地内に印刷工場、製本工場を持ち、すべて自社で一貫生産する体制を敷いていた。1日の生産可能冊数は20万冊以上、年間4000万冊を製造し、世界最大の児童出版社といわれていた。出版物のほとんどが「レディバード・ブックス」という12×18cmのコンパクト判の上製本で、当時、幼児・児童向けに600点ほどを刊行していた。

「レディバード・ブックス」シリーズのうち当社では、特に就学前の子ども向けのジャンルにしぼり、「生活絵本」3点、「知識の絵本」6点、「文字遊びの絵本」6点、「言葉の数を増やす本」5点、「やさしい昔ばなし」7点、年齢別「育児・しつけ教室」5点、計32点を厳選した。さらに、ホワイトブック、プレイブック、ガイドブックを加え、「レディバード図書館」(全27巻・別巻8)とした。

(2) ヨーロッパの幼児教育の原点

本シリーズの総合プロデューサーに、ウィングフィールド夫妻にお願いした。夫人のエセルさんは、著名な教育評論家。7年間の小学校教師を経て、5歳以下の保育学校(ナーサリースクール)に15年勤務後、3つの保育学校の校長を歴任した実践家。ご主人のハリー氏は、写実的な絵を描く英国を代表する画家。

特に、別巻の年齢別「育児・しつけ教室」の5点は、イギリスの幼児教育の原点といわれるほど定評ある教育書で、ウィングフィールド夫妻の代表作。教育とは「教え導く」ものでなく、子どもが生来そなえている潜在能力を「引き出す」ことがその本質である。未就学期こそ親は子どもをしっかりみつめ、社会的に自立できるよう導くことが大切。小学生になったら、一人前のジェントルマン、レディとして、親は子に接するようにせよ、と明快に語る。子どもの年齢に応じ、さまざまな状況にどのように対処すべきか、どのように演出していけばよいか、子どもの知りたい欲求をどう刺激すればよいか、わが子の教育にたずさわる両親へさまざまなヒントをわかりやすく提言する。

(3) 英国一流の画家によるユーモアあふれる1000点をこえる絵

ハリー・ウィングフィールド氏は、本シリーズ32点のうちの17点の絵を担当。そのほかロバート・ラムレイ、マーチン・アイチソン、ベトラ・ストーンら英国を代表する画家によるはっきりとした色使いによる作品が目白押しで、どのページを開いても何かしらの感銘を呼ぶのはさすがだ。さらに、あちこちに英国特有のユーモアがちりばめられ、こだわりと子どもたちへの暖かいまなざしが感じられる。

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